いやらしい。
そう見られることが、そう評する人が苦手だったはずなのに、頭の中がぼうっと茹だって、
見られている。いつもなら嫌なのに、嫌じゃない。
興奮した様子の息が首筋や、ぴったりと貼りついた肌着越しに吐きかけられると、ビクッと体が震えるほどの快感が生まれた。
「味わってる、なんて……私は……必要、だか、ら、ぁっ……してる、だけで……」
先に想いを抱いたのはルージュだったと思う。
勇者様にだったら、この自分のいやらしい体を求められても良い、と。
だけど、ルージュはその想いを口にはしなかった。
世界を救うための旅路の中で、そんな恋愛にうつつを抜かしてはいけないという想いが半分、残り半分は、それまで遠ざけていた男性への好意であるのか、自分の想いが信じ切れなかったから。
そう思っているうちに、彼は妹と心の距離を縮めていって、ある日の夜にマリンから相談を受けた。
彼のことが好きだ、と。
ルージュはマリンに想いを伝えるようにアドバイスして、二人は付き合い始めた。
自分の想いが、確かな恋心だったと自覚したのは――自覚した上で気付かなかったフリをしはじめたのは、そのあとのことだった。
あの人は妹の想い人なんだから、自分が想いを見せてはいけない。妹を哀しませたくはないし、彼を悩ませたくもない。そう自分に言い聞かせる。
だけど、
「マリン、より……私を……?」
その言葉に、キュン、とお腹の奥が疼きを強くする。
苦手なはずの逞しい体付きが、途端に魅力的に思えてきた。
酒が入ったくらいで、少し優しくしてくれた男になびくような女ではなかったはずなのに。
体を抱かれても拒めずに、ナジットさんの体温が伝わってくる。
彼の整った顔が近づいてきて、唇が触れ合った。
勇者様ともキスはしたことがある。セックスの最初にする儀式のようなキス。だけどナジットさんのキスはそれとは違って、唇を割って舌が口の中に入ってくる。
ワインのフルーティな匂いが口の中にひろがって、嫌な気分じゃない。
舌が、口の中をなめ回してくる。性器や胸を触られているわけでもないのに、性的な快感が流れ込んでくる。
なにかのスイッチが入ったみたいにいやらしい気持ちがわき上がって、求められるがままに舌を絡めてしまう。
分厚い胸板に大きな胸をぎゅっと押しつけて変形させると、ナジットさんの太い指がルージュの尻肉を揉んでくる。
舌と指の二重愛撫で、ルージュはイッてしまった。
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