某アクションクラブの事務所会議室
面接官A
「では今言ったように今回募集での合格者は無しということで」
真ん中に座っていた人物がそう言うと面接担当者は全員会議室を後にする。
残された受験生の表情はそれぞれ違っていたが、その中に一際悲観に暮れる顔があった。
ユウリ
「ちょっと、待って下さい・・・合格者無しって・・・」
目の前が真っ暗になった・・・。
容姿にだって、演技にだって自信はあった・・・。
この面接が第一歩・・・こんな所で門前払いなんて・・・。
信じられなかった・・・。
面接官が退席して、受験生も退席して行く・・・。
私はその場に崩れ落ち、涙を流していた。
こんな筈じゃ・・・私の心の中はその言葉がこだましていた。
どうやってその部屋を出たかも覚えて居ない・・・。
ただ、現実を突き付けられ意思消沈して廊下を俯きながら歩き出した。
この角を曲がったら玄関口・・・そんな所で、男の人が声を掛けて来た。
面接官の末席に居た人だ・・・何か用なのかな?・・・。
ユウリ〉
「何でしょうか?・・・」
私はそう聞くだけで精一杯だったのだ。
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