シャワー音が止みドアの開閉音がしてしばらくすると、スッピンに濡れ髪の沖田さんが、
沖田さん
「ありがとうございます・・・あと、ドライヤー当てて、お化粧するまで
少し待って下さいね・・・」
と言って顔だけ見せてから、パウダールームへ入っていく。
省吾
「急がなくていいから、ゆっくりと支度して・・・まだ時間は大丈夫だし・・・」
そういうと、座っていたベットに横になると、目を閉じる。
肩を揺すられ、目を開けると隣に沖田さんが座っている。
省吾
「あれ?ごめん、寝ちゃったのかな・・・どれくらい待たせちゃった?支度は終わ・・・って勿論終わってるよね。じゃあ行こうか。」
沖田さん
「はい・・・」
沖田さんが短く答えると立ち上がり、連れだって部屋を出て会計をして建物の外へ出た途端、サラリーマンと鉢合わせに。
そのサラリーマンの目は、
(昼間から頑張ったのか、羨ましい限りだよ。でも美人だよなこの女。俺もこんな女ヒーヒー言わせてみたいもんだ。)
とでも思っているように目が一瞬光るが、そのまま通り過ぎ少し行ったところで振り向くサラリーマン。
サラリーマンが振り返った時には、かなり逆方向に歩いている省吾と沖田さん。
省吾
「そうだ、沖田さん今日時間あるかな?合格のお祝いさせてよ。」
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