うつむいたまま答える、私のその声にはどこか恥ずかしさが
混じっているようだった。
省吾さん
「どこでもいいかぁ、困ったなぁ。この部屋でいいか・・・」
開いている部屋のうち、一番普通の部屋に近そうな部屋を選んでくれた。
ユウリ
(やはり、省吾さん・・・気遣ってくれてるんだ・・・)
私は省吾さんの本当の気持ちを知る事も無い・・・。
省吾さん
「じゃこの部屋で・・・汗流したいでしょ、早く入ってシャワー浴びちゃいなよ」
そう言うと私の腰に軽く手を当て、部屋に入った。
ユウリ
「じゃあ、お言葉に甘えて汗を流してきます・・・」
私が浴室に入り、シャワー音がしてくると、省吾さんはスマホを取り出し電話を掛ける。
香織さん
「しょうちゃん?どうしたの?沖田さんどうだった?」
省吾さん
「ふざけるなよピンクねえさん。やってないよまだ。なんのつもりだよこんなことして」
香織さん
「あら、嬉しいくせに・・・笑。やっちゃっても大丈夫よやっちゃえば・・・彼女も待ってるかもよ。
しょうちゃんが電話してきたってことは、彼女シャワー中か何かでしょ」
省吾さん
「まあね・・・今の段階ではまだ早いかな。いまやっちゃったら、ピンクねえさんの会社にとって
都合のいい女にはならないでしょ」
香織さん
「確かにそうね・・・」
私の方からは、省吾さんの動きは判らない・・・。
シャワーを浴びて、着替える事が出来た・・・ただ・・ブラだけが
それ程汗をかくとは思っていなくて・・・ノーブラの状態だった。
シャワー音が止みドアの開閉音がして、省吾さんの方に行く・・・。
省吾さん
「そろそろ出てきそうだから、もう切るね」
ユウリ
「ありがとうございます・・・あと、ドライヤー当てて、お化粧するまで
少し待って下さいね・・・」
部屋の真ん中のベットに座っている省吾さんに声を掛けてパウダールームへ
私がノーブラだった事判らなかったよね・・・。
スッピンに濡れ髪を、見られるよりもっと恥ずかしい・・・。
この後、お祝いしてくれるって言ってたな・・・どうしよう・・・。
一度、家に帰った方が良いのかも・・・。
私は悩み始めていた・・・省吾さんと香織さんの思いも知らぬまま・・・。
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