改札前に姿を現した沖田さん。その服装は以前と同じ白いデニムのベストとミニ。その手には着替えが入っているのであろう、少し大きめのバックが下げられている。
沖田さん
「おはようございます・・・省吾さん・・・今日はお忙しいのに・・・
よろしくお願いします・・・お待たせしてしまいましたか?」
省吾
「沖田さん、おはよう。勝手に早く来ただけだから気にしないで。会社勤めしてると、〇分前行動とかいうのが、しみついちゃって。それよりもしかしてまた緊張してる?前に教えてあげたよね、緊張和らげる方法。痛いの嫌なら温かいもの飲むんでも、多少はリラックスできるみたいだけど。。」
そんなことを話しながらホームに降りていくと、電車がちょうど滑り込んでくる。
省吾
「ちょうど来たからこれ乗っちゃおうか。若干早いとは思うけど、向こうで焦る必要ないし。」
沖田さん
「は・・・はい・・・」
電車が到着して扉が開くと乗り込み書いている座席に隣り合わせに座る。
省吾
「そんなに緊張してたら実力出せないでしょ。手貸して・・・この前のところ押してあげる・・・今度は二回目だから、この前より少し強く長く押すからね。この前より痛いと思うけど、耐えてね。」
素直に伸びてきた沖田さんの両手。この前と同じように親伊比と人差し指の間を強く押さえて、今度は円を描くように10回押さえる。時折苦痛に顔を少し歪める沖田さんだったが、声を上げたりすることはなかった。
そんなことをしているうちに、電車は目的駅に到着する。
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