ユウリ
「手・・・ですか・・・どうして・・・」
近藤さん
「いいから、早く」
訳が分からないまま、伸ばすと両手の親指と人差し指の間を少し強めに押された。
ユウリ
「い・・・痛い・・いきなり何するんですか!」
驚いて手を引っ込める・・・。
初めてお父さん以外の男性に手を握られた。
近藤さん
「ごめんごめん・・・かなり緊張してるみたいだったから・・・今の場所ぐりぐり押すと
緊張解れるみたいだから、覚えとくといいよ。
日曜日の面接だけじゃなく、その後受けるであろう各種オーディションの時にも、役立つだろうからね
落ち着いたら、ドリンクバー取りに行こうか」
ユウリ
「い、いいえ・・・びっくりしちゃっただけです・・・
ありがとうございます、覚えておきます。
はい、行きましょう・・・」
近藤さんに着いて、ドリンクバーに行く。
グラスを取ってくれて、クラッシュアイスを入れる。
近藤さんはコーク、私はオレンジジュースを入れて席に戻る。
近藤さんは全ての行動に、気を遣ってくれているのが判る。
私の中で、近藤さんの存在は大切な人へと変わろうとしていた。
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