「ん?何だ、あっちか。
おーい、ユウ……。」
ユウのやつ、どこへ行ったんだろう?
トイレが一杯なら、他の場所ですることもあるだろうけど、いくつかあるトイレのうち、ここはいつも空いてるのに。
周辺を探していると、祭から少し離れた静かな茂みの中から、なんだかすすり泣くような声とパシンパシンと叩きつけるような音が聞こえる。
まさか、ユウがタチの悪い外の連中に、恐喝されたり殴られたりしてるんじゃないか!
そう思って音の近くに進んでいった。
でも、声も音もなんだかリズミカルで、嫌がっている相手に無理矢理なにかさせているようには聞こえない。
やがて、もしかして外の人たちが茂みでそういう行為をしているのかも…そんな風に考えてしまった。
ユウのことを忘れたわけじゃないけど、ついつい覗いてみたくなって近付いた。
今くらいの距離なら、音は弾むような音で平手が頬を叩く音でないのは分かる。声も高音の艶めかしいものだし、音はもうひとつ「ブチュッ、ヌチャッ」と、粘液を押し出すようなものも加わっていた。
間違いなく男女のそういう行為!確信しながらも、なんだか声に違和感というか、既視感を感じていた。
「ん…んん……うん!そこぉ…グリグリされるの、気持ち、いいぃ!」
セクシーで、行為を受け入れた声。
ようやく茂みの隙間からその行為現場を見つけると、ちょうど真後ろで、逞しい大人の男性の背中が見えた。
理想的なくらいの逆三角形の上半身は、何度も何度も前後に動いており、男性の陰から微かに法被が揺れているのが覗ける。
身体の細い女の人が、樹にしがみついて犯されてる。いや、嫌がってないということは、合意でしているのかも。
そしてどうしてだか法被を着ているということは、少なくとも女の人はこの村か近所の村の誰か?
自分たちの村の人たちはほぼ顔見知りだし、他の2つの村にも顔くらいはわかる人も少なくない。
だから、どうしても興味本位が先に立ってしまい、少しずつ覗き位置を前に移動させていく。
ただ、どうしても既視感がまとわりつく。胸騒ぎがする。知りたくはないけど、知らないといけない気思いが強くなる。
「お、おじさん!気持ち良いよ。こんなに気持ち良いなんて、知らなかった。もっと激しくぅ。」
甘えるような声。
これは完全に合意の上での行為だと思った。
でも、喘ぎ声ではなくはっきりとした言葉になるとの誰の声なのかわかったような気がした。それを受け入れたくない自分もいた。
「んんっ!おじさんの、また大きくなった!ボクの裂けちゃうよ…。」
辛そうな苦しそうな声。なのに艶かしさは変わらない。
なかなか覗けるポイントが見つからずにモヤモヤしているなか、ようやく行為中の2人の斜め後ろを見ることができた。
そこには、股から抜かれて下に垂れ下がる褌と、かなり大きめのオチンチンが、後ろの大人の男性の動きに連動して揺れていた。そう、犯されているのは男の人…いや、男の子なのだ。
オチンチンは硬く反り返り、自分のお腹に当たったり下に振られたりと、まるで喜ぶ犬の尻尾のように思えた。
オレは、このオチンチンに見覚えがあるかもしれない。
オレのオチンチンとほぼ同じで少しだけオレの方が大きいサイズ…友達とは連れションなどしてサイズは知っている。知っているけど、勃起時のサイズまでは分からない。
だけど、並の大人よりも大きなサイズなんて、自分自身の他に一人しか知らない。そして、顔は下を向いているものの、その頭の茶髪の色は…!
「おじさん、まさか出るの?出すの!?」
質問しながらも、聞き覚えのある声は「んっ、あっ、はっ」とリズミカルに喘ぎ続ける。
そしてまた少し移動して真横に行くと、おじさんのオチンチンが引き締まったお尻の谷間に吸い込まれていくのが見える。
そのオチンチンはオレのよりもまた一回りデカい!
これが大人の勃起オチンチンなのかと、反射的に自分のお尻を押さえてしまう。
そして、犯されているお尻にも見覚えはある。先ほどまで一緒に買食いなどして目にしていたお尻なのだ。
『おおおおお!』
突然の太い吠お声に、驚いて体が硬直する。
声を出した男性自身も体の動きが止まり、ズボン越しにお尻が引き締まるのがわかるくらいだ。
一方、ユウだけは先程までの男性に突かれるリズムとは違う、別のリズムで悩ましい声を発していた。
「ああっ!あぁ…あん!出てる!おじさんのが、お尻の中に入ってくるうぅ…」
いつの間にか硬さを失い、ダラリと垂れ下がったユウのオチンチン。
先からはボタボタと、だらしなく精液を零していた。
「ひ…っ!ひいぃっ!!」
あれは、多分昔読んだ雑誌に載っていた『トコロテン射精』!
普通のオナニーよりも何倍も気持ちいいっていう。
たしかに、今のユウはふやけたようなだらしない顔に笑みを浮かべているのが見える。
視線はさまよい、オレに気づかないようだけど。
で、でも、ユウがトコロテン射精をするなんて!
いや、その前に、ユウがオレと同じ隠れホモだったなんて!
いつも一緒だったユウが、オレより先に進んじゃった…
あの男の人は誰?初めて会った一回り?それとも前からのユウは彼氏?
(ガサッ)
驚き、混乱の極みにあったのかという思わずバランスを崩して尻もちを付いてしまった。
「ヤバい!バレる」そう思ったけど、男の人はこちらに反応しないし、ユウはトコロテン射精からの放心状態。
オレは勃起したオチンチンに走りにくさを感じながら慌ててその場から走り去った。
男の人がこちらに反応しなかったのは、とっくにバレて顔も覚えられていたからなんて、思いつきもしないで…
その後、トイレの個室で自分の褌のしみに気づいて、もう拭いても取れないくらい乾いていたから、法被の前を閉じて隠すように帰宅した。
帰宅後親に挨拶もせずに自室に籠って着替え、お風呂場で褌と法被を洗濯。
着替えてから親と、どうしてこんなに早かったのかを、嘘を交えながら説明し、自室に落ちつく。
「…ユウ、気持ちよさそうだったな。」
着替えたブリーフパンツの中で、あれからずっと収まらない勃起を見つめる。
オレ、多分、ユウみたいに犯されたいって思ってた。
あの人、昔の雑誌の男のモデルよりも逞しい背筋だったから。
ユウの代わりに、あのでっかいオチンチンをお尻に欲しい…って。
「あ、ああ…おじさん。
オレも、ホモsexして欲しいよぅ…」
先程の男性とユウのsex、それを思い出しながら、ユウではなく自分が犯される想像をしてオチンチンを握る。
樹に寄りかかり、後ろから激しくリズミカルに突かれる妄想。
まだS学生なのに、オナニーのしすぎで血管の細かく浮き出たオチンチンは、形はグロテスクでも色はまだピンク。挿入経験などないため、亀頭も開く前の茸の笠のように閉じている。
でも感度の良いそれは、少し弄っただけで先走りの液が溢れだす。
シュッシュッと擦る音が静かな部屋のなかに響き、あの男の人をイメージしたくて昔の雑誌を押し入れから取り出して開く。
それはこれまでも数えきれない程使っていて、とっくにイカ臭さが染み付いてる。
「やっぱり、ユウの『おじさん』の方が逞しくて男らしいや。」
オチンチンを擦りながら、そっと片手の指をお尻の谷間に忍ばせる。
大人の男性を性的対象にするからには、それをイメージして、指一本くらいならすでにスムーズに入るのだ。
「あっあ…オチンチンが膨らむ…やっぱりお尻好き。
オレも、本物のオチンチン入れたいよぉ!」
『おじさん』のあの太いオチンチン…ずっとユウの中に入っていたから長さはわからないけど、太さもオレたち以上だったし、きっと長さもあるに決まってる!
それを想像し、自分の肛門が目一杯拡げられて犯され、ユウとは違って勢いよく射精する事を乞い願い、オチンチンは大きな放物線を3度描いた…
翌日、また昨日と同じ時間にユウとの待ち合わせ場所に立つオレ。
どんな顔をして会えば良いのか困っていたがと何も知らないような顔のユウが遠くから笑顔で手を振ってやってくるのを見て、救われた気がした。
「おお、ユウ。
昨日はどうしたんだよ?
あんまり帰ってこないから探しに行って、見つからないから帰ったよ。
お前の部屋に電気着いてたから安心したぞ。」
もちろん嘘だ。オレはユウより早く帰ったんだから。
「ゴメンゴメン、なんかトイレの前で知らないおじさんに道聞かれてさ。
案内しようとしたんだけど、地図が曖昧でボクも分からなくなって。
結局1時間くらい迷ってたから。」
「お前、そういう時はオレも呼べば良かったじゃんか。」
「そうだね、ごめんごめん。次からはそうするよ。
マモの方がああいう勘はよく働くからね。」
「まあ、次があれば、な。」
「アハハ、そうだね。」
軽薄な会話。
オレとユウは、こんな嘘だとわかってる話を軽薄に続けるような間柄じゃなかった筈だ。
なんだか淋しく思っていると、祭のなかでいつの間にかユウとはぐれてしまった。
もともと地元だから、お互いはぐれたら無理に探さなくていいと決めているから、それはそれで良いのだ。
だけどその時は、オレは昨夜のオナニーの妄想が実現してしまうなんて考えも及ばなかったのだ。
【昨夜はごめんなさい。いつの間にか落ちてしまいました。
今日は、夜20時以降にレスできるかと思います。
私の方も、かなりレスを進めてしまいましたので、修正あればしてくれて構わないです。】
※元投稿はこちら >>