ここは温泉街から少し離れたところにある旅館「白鷺屋」
女将が美人でサービスも行き届いてるという噂は広まり、絶えず予約でいっぱいだった。
長女の穂花は引きこもりがちだが、旅館では気丈に振る舞い、妹の百合も学校から帰ると率先して手伝い、旅館を切り盛りしていた。
そんなある日…料理長をしていた京花の夫が手紙1枚を残して失踪した。
「京花、穂花、百合、すまない。お前たちに迷惑が掛からないように俺は出ていくよ」
あ然とする3人だったが、とにかく旅館の営業をこなしていく。
それから数週間経ったある日を境に予約がパッタリと止まってしまった。
女将が不審に思っていたその時、電話が鳴り響く。
予約のお客様だ。と、急いで電話に出ると「あ、わたくし広瀬金融の者ですが」と、知らない男の声。
要件を聞くと「おたくの旦那さんの借金が未だに返済がなくて困ってるんですが…保証人はこちらの京花さん?になってますがお間違いないですか?」と、失踪した旦那は勝手に百合を保証人にしていた事を知った。
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