「あっ・・・・・う、うん(笑)・・・また予定教えてくれたら考えるな?・・」
「?」
不意に貴方から発せられた話に遥は驚き愛想笑いで答えた。
圭太は不思議そうに遥と貴方を交互に見ている。
浮気がバレそうになった女子の反応というよりか、秘密でやっている慈善介護を第三者に知られそうになった動揺の様に感じる。
少し顔を赤らめているところを見るとその内容に対して羞恥心があるのか、性的な感覚も併せもっている事を感じさせる。
圭太を裏切っている感覚はある程度あるが、介護に対して自分なりの誇りをもっているのかもしれない。
『溜まってる?・・パック?・・・』
「何かあるの?」
「あ・・う、うん・・・ちょっと・・な・・」
「・・・・・・」
気まずそうな遥を見つめている圭太。
圭太は会話の内容から恐らく二人きりで何かをしていると感じた。
徐々に懐疑的な目で遥と貴方を見るようになる。
遥の処女性に惹かれた圭太にはこの程度の話でも不安を感じてしまうのだろう。
本能からくる圭太の不安が貴方には手を取るようにわかった。
健吾と同じく、散々女を食い散らかしてきた圭太。
その結果女の嫌な部分を知り尽くし処女を求めた。
・・・・・・・・因果応報・・なのだろうか・・・
遥の返事を聞き圭太の表情をじっと見た後貴方はその場を後にし去っていった。
二人もそれに合わせ歩き出す。
貴方は振り返り二人の背中を暫くじっと見た後、再び歩き出した・・
「須藤君?久しぶりだね・・元気だった?」
貴方は歩いていると不意に誰かから声を掛けられる。健吾だった。
「買い物に来てたんだ。僕もだ。
遥がいつもお世話になってるね、ありがとう。
最近妙に大人っぽくなったっていうか、綺麗になった気がするんだ。顔つきや・・そう、【口元】なんかが・・」
ドクンッ!
「もしかして・・何か経験したのかな・・
彼氏が出来たり・・
年頃だし仕方ないけど・・間違いは・・ない様にしてほしいよ・・ ・・・・・・・・・結婚までは・・処女で・・」
不安げに吐露している健吾。
最後に意味深にボソッと呟く・・
かなり気にしているのだろう・・ 貞操観念をもってほしいと思う普通の父親以上に・・
「僕も散々食い散らかしてきたから言えた義理はないんだけど・・・やっぱり娘となるとね・・フフ(笑)
ごめんね?こんな話・・処女の事とか・・他の人にはあまり言えなくてさ・・」
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