「ン・・・ごちそう様でした・・おいしかった・・」
遥は指でそっと唇をなぞると落ち着いたトーンで挨拶の言葉を言う。
そして、感想の言葉も自然に口にする。
まるで、食事を終えた時の様に・・
飲食物と言葉のアンバランスなニュアンスが貴方の脳を刺激する。
何度聞いてもゾクゾクする言葉。
ほんのひと時だったとしても、貴方に勝利の高揚感をもたらす魔法の言葉だった・・
「う~ん・・せやなぁ・・・・・・・・・・やっぱ・・・濃い方かな・・
すっごい苦くてツンとくるんやけど・・それがいいっていうか・・」
遥は斜め上を見ながらまるで好物について話す少女の様に本音で、真剣に、話している・・
貴方は、真面目で健気ながらもどこかズレているその娘に異様な興奮を感じていた。
「うん、ちょっと・・喉に閊えた(笑) なんかね、大きな塊?みたいのが何度も喉を擦って通って行ったから思わず咽ちゃった(笑)
あ、うん・・飲み込んだら奥で・・パァッて弾けて味が広がってきてな?うん、すごい苦くて濃かった・・ビックリしたわ(笑)」
遥はまるで食レポの様に貴方へ詳しく教えてくれる。
爽やかな少女と話の内容のギャップに貴方は脳がクラクラしていく・・
「あ、ん~ん?大丈夫やで?ありがと。 優しいね、進一兄ちゃん。ン(笑)・・」
貴方を包み込んでいく様な優しさに溢れている少女。
この娘は、一体、どんな少女時代を生きてきたのだろう・・
勉強、スポーツ、友達、遊び、恋・・・
・・・・・ファースト・・キス・・
聞けば何でも答えてくれそうな・・そんなものを感じていた。
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