残り半歩も踏み込めば
確実に仕留められると言う刹那、
魔女の姿がかき消える。
(まあ!?)
背後を取られぬよう、一瞬で踵を返し
両足をベッドから投げ出して、
悪戯っぽく手招きする魔女に相対する。
目を閉じて幻視の能力を使って気配を探り、
魔女を中心に、空気の流れに乗せた魔女の妖気が
寝室全体に張り巡らされているのを感知する。
「その力はあの娘達から奪った力!?妖魔の分際で神の力を模倣するなんて恐れ多い事ですわぁ♪」
隠形で身を隠したまま、魔女が張った
風の結界の中を一歩ずつ距離を詰める。
姉とのセックスショーを見せられた時と同様に、
魔女の視線は、見えないはずのレイハを
真っ直ぐ射抜いたまま。
「っ!!!レイハの隠形をよく見破れたものですわねぇ♪困りましたわ?」
距離を取って態勢を立て直そうにも
風の結界に囚われたままでは
今見せられた雷神の力があれば瞬時に距離を詰められる。
せめて魔女がレイハを見失わなければ勝機はない。
「あらあら♪勝負ぅ?姉さま達も、そうやって言葉で籠絡したのではありませんかぁ?その手には乗りませんわぁ?」
すぅっ!と息を吸い込むと、レイハの気配が変容する。
自身の気配を風の波長に同調させ、魔女が伸ばした
風の触手に触れても。そのセンサーを無効化してしまう。
レイハが仕えるのは太陽と対をなす月の女神、
切り札とも言える、その力を使って
風の波長で自身の残像をその場に残し、
隠形のままベッドへと踊るように上る。
レイハの残像は一時の物、数秒で見破られてしまう。
しかしレイハは僅かな時間で魔女への反撃に転じる。
覆い被さるように小柄な魔女の背中に
長身のラバースーツに包まれたGカップを押し付ける。
魔女から立ち上る妖しい香りに鼻をくすぐられ、
レイハは動悸を更に昂ぶらせ、胸に切ない思いが
こみ上げてしまう。得体の知れない欲望のような感情を
鍛え上げた意志の力で抑えながら短剣の刃を
首元に強く押し当てる。
「ふふっ♪捕まえましたわぁ?この刃を引けば、貴女はお・し・ま・い♪今の話、どんな勝負なのかしらぁ?内容によっては受けてあげても宜しくてよ?尤も、わたくしの勝ちという事にしてぇ、姉さまを元に戻して下さるのが一番嬉しいのだけれど・・・」
チラっと魔女の下半身を盗み見ると
そこには半勃起した魔女の股間。
レイハは心に巣食った欲望のまま、
思わず短剣を手にしたのと反対の手で、
そのイチモツを握ってしまう。
直ぐ魔女を仕留めれば良いものを
その気になればイグレテアから奪った
雷神の力で瞬きよりも短い刹那の時間で
逃げ仰せられる事に何故か思い至らない。
「ふふっ♪妖魔って本当に下品ですわねぇ♪こんなモノで私のお姉さまは・・・素敵・・・」
思わず心に湧き上がったチンポへの
想いを口走るが、それに気付かないまま
ゆっくりと手を上下に動かすと
握られた掌の中で魔女の股間は
みるみる硬さを増し、起立していく。
「はしたないですわねぇ♪刃を突き立てられて、命を落とす間際でも性欲が勝ってしまうなんてぇ妖魔って本当に下等だわぁ♪今のあなた、随分と情けないお姿よ?さあ勝負の内容を教えてくださいませ♪レイハは大天使ですから寛大ですのよ?内容によっては、魔女如き下等な妖魔にも慈悲を差し上げますわ」
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