《鈴は良い子だから特別に恭の分をサンタさんにお願いして複数貰えるようにするよ。》
鈴香の聞かれた質問に答えながらホットケーキを差し出したが、それを口にする事なく次の質問をする鈴香。
『それもないよ。だって前の彼女なんて居ないんだから、ここに来る事もないし、連れていかれたりする訳もないよ。それにここは、鈴と俺の家なんだから二人で住まなきゃ。』
軽くポフポフ鈴香の頭を叩きながら笑って答えても質問は止まらない。やはり今まで受けた仕打ちが怖くて堪らないのだろう。
『確かにあのような店があったなら、間違いなく女の子を救う事はする。それが正義だから。でも、鈴を家に連れて来たのは、やっと大事な俺のお嫁さんだから。』
今度は両手で頬を包むと鈴香の目を見てしっかり、ゆっくり言葉を口にする。
『鈴は俺の傍から離れないで欲しい。2度と手離したりしないから。ここは鈴と俺が一緒に住む家なんだから。やっと見付けた世界で1番大好きで大事な鈴なんだから。』
静かに鈴香に話し途中となった話しもする。
『仮に違う店で暴力に支配された女の子を見付けたとしても、ここは避難所じゃないから。そのような女の子には、シェルターとなる安心で安全な場所があるから。』
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