<お帰りなさい。
お出かけは楽しいお出かけでしたか?
今日は頭が痛かったのでずっとベッドで丸まってました。
イメみたいに恭平さんに添い寝されたらきっと治ったのになぁ>
「うん」
生返事の鈴香。
そっとソファーに下ろされ、ぼんやりとてきぱき動く
貴方の背を見つめている。
仕事もこなし、こうやって料理も出来て、
何で自分を探して、見つけて、大事にしてくれるのだろう。
起き抜けの嫌な感覚のせいか、そんなことがぐるぐる頭をめぐる。
ホットケーキ生地が焼ける香ばしい匂いに、
はたと頼まれたことを思い出して慌てて立ち上がる。
ガタン。
立ち上がったはずなのに、崩れ落ちてぺたりと座り込む。
貧血だった。
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