<お休みでお出かけでした。遅くなってごめんなさい>
「恭?クッキーじゃないのがよかったの?」
貴方の瞳から落ちた一粒の涙。
鈴香はおろおろした様子で尋ねる。
貴方が泣いている所など見たことがなかった。
小さい頃、家族ぐるみで泊まりに行ったコテージから抜け出して、
探検したことがあった。
森で足を取られて転びそうになった鈴香を助けようと、
しかし結局二人して転んでしまった時も、
わんわん泣く鈴香に対し怪我をしながらも泣きごともいわず、
自分をおんぶして帰ってくれた貴方。
そんな貴方なのにと心配そうな顔で見つめると、
ぎゅっと抱き着く。
「喧嘩したらクッキー作らないよ?」
貴方に笑って欲しくてわざと茶化して見せる。
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