ゆみは一人で作ったご飯をパパがおいしそうに食べてくれてほっとしています。
疲れた様子のパパが膝枕をして欲しいと言うのですぐにソファーに座って膝をたたいて呼び寄せます…
「パパ…ゆみのために一生懸命仕事してくれたんでしょ…?あの手術は保険が効かないからすごいお金がかかってるの、ゆみもわかるよ…」
パパは大したことないよなんて言ってるけど、きっとゆみに負い目を持たせたくないからだってわかります。
ゆみは優しくパパの髪の毛を撫でながら…愛おしい気持ちと寂しかった気持ちが混じって…切なくなってきました。
「ねぇ…パパ…このお家、一人でいると広いよね…
ゆみがいない間、寂しくなかった?」
パパは少し間を開けてから…
『すごく寂しかったよ…ゆみちゃんがいなくなったら、どうしよう?って考えてたよ。前はずっと一人だったから何とも思わなかったけど…』って答えて、ゆみを寂しげに見上げます。
ゆみは…今までパパに甘えてきてばかりいたけど初めてパパも寂しかったのかな?ゆみのことを必要としてくれてるんだって感じました。
体を折ってパパの頭をぎゅーっと胸と膝の間で抱きしめます。
「ごめんね…パパ…寂しい思いをさせて…もうずっと一緒だよ…パパの傍から離れない…ゆみがパパの恋人で奥さんで娘で…」
ゆみは手術の前に言われたことを思い出します。『この手術を受けたら大人になれない、つまり子供も埋めないんけど良いですね』
その時、あまり寂しいって思わなかったけど…いま、なんでそう思ったか分かりました。子供を、もし作ったらゆみの愛情は子供にも向きます。でも、ゆみは愛する人はこの世でパパだけでいいって…ゆみの全部をパパに捧げたいから子供はいらないって本能的に思ってたんだと思います…
「ゆみは…あきとくんのママにもなるよ…
ゆみがパパとあきとくんのたった一人の女の人よ。
ほかの女の人はあきとくんにいらないのよ。
疲れたでしょ…寂しかったでしょ?
きょうはゆみがあきとくんのママになるよ…
甘えて…ゆみのことをママだと思って甘えて…」
ゆみは抱きしめながら優しく耳元で囁きます。
そう、パパの本当のママのことさえもゆみが忘れさせちゃう…パパの心の中に住む女の子はゆみ一人だけでいいから。
強いパパも優しいパパも意地悪なパパも、そして弱虫で可愛いあきとくんも…全部…ゆみ一人だけのもの。
(ごめんね…呼び捨ては出来ないよ…あきとくんが一番自然に出てきたの。だんだん甘え上手になってね)
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