「大変だなんて、そんな。
エリカ、嬉しいんです。少しでも皆様のお力になれて。
サクライ社長に喜んでもらえるような収穫が、香港で見つかると良いのですが…」
長い髪をアップに纏めた、タイトミニのスカートスーツ姿。
エリカは離陸すると乗務員の控室に入り、ワインボトルとグラスを2つ、トレイに乗せて戻ってくる。
「最近例の件で働き詰めで、休まれてないでしょう?
せめて香港までは、ゆっくりされてくださいね。
これまで失踪している社員はすべて、任務中や、支社の職員達ですもの。
まだ本社や、幹部までは把握できていないはず。
大丈夫ですよ。今回も必ず、最後は我々GSBの勝利で収束するに決まってますから…♪」
レンの傍らに跪き、トプトプとグラスにワインを注ぐ。
もう片方のグラスにも注ぎ込むと、カチンと乾杯し、安心させるような微笑みを浮かべ、優雅にワインを味わう。
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