「なによ。その眼はっ…!」
ドカッ!
薬が効いているにも関わらず、まだ抵抗の意思を見せるシンヤを、エリカは嫌悪を露わにして蹴り飛ばした。
テーブルを降り、カツカツとヒール音を響かせながら、体勢を崩したシンヤの傍まで近付き、見下ろす。
「ハンッ…
調子に乗っているのは、アンタの方でしょ。
もう、お遊びはオシマイ。
一週間も音沙汰が無いなんて、死んだも同然。
そちらのクライアントは、そろそろ別のスパイを送ってくるでしょうから。
無能な貴方とは違った、もっと有能な男を。」
侮蔑とため息とを同時に漏らす。
実力者であるシンヤに、あえて挑発するような言葉で煽り、太い一本鞭をしならせ、物凄い打撃音とともに床に打ちつける。
人体より頑丈な筈のそこは、裂傷のような鋭い傷口が開いていて…
「エリカ、その男の情報が欲しいの。
吐きなさい。次は当てるわ。」
※元投稿はこちら >>