(前回の続き)
ご主人様のご命令に逆らうことなどできません。そもそも、逆らうということ自体許されません。一度ご命令をされたら、それをご主人様がお喜びになるように最大限の想像と工夫をして、そのご命令を実行することがご主人様に対する私の忠誠の証なのですから。
「私、薫は、本日ご主人様にご調教をしていただくために参りました。よろしくお願いいたします」
言い終えた途端、ご主人様の声が低くなります。
「そんなことを言わせるために来させたのではないよ。今の薫はどんな存在で、どんな立場にいるのか、私生活も全てこの場で晒しなさい」
ご主人様のドスの効いた声を初めて聞きました。目隠しによって視界を封じられている私にとって、初めて聞く、しかも怒りの感情が含まれている声に、心の底から恐怖に押しつぶされそうなくらいの感覚に陥ります。
「は、はい、、!私、薫は、高校で教師をしております。普段は教師という仮面をかぶり真面目な人間として働いておりますが、その中身は、変態な妄想やご主人様のご調教のことで頭がいっぱいです。私には夫もおらず、唯一の愛娘の真子と共に2人でマンションの一室で生活をしております。私は現在、ご主人様の家畜奴隷として生活をしております。様々な面でご主人様のご命令がなければ、私1人で生活することもできません。こんな未熟な奴隷ですが、ご主人様、これからもよろしくお願いいたします。私はご主人様のためにできることを最優先とし、行動します」
このような宣言文は、いくつかあります。
ご主人様が事前にご用意してくださった文章をもとに、私が宣言しやすくなるように自分なりの言葉を織り交ぜるのです。
その中で忘れてはならないのは、ご主人様がどのような存在なのか、ということです。
ご主人様がとにかく最も位が高く、私は卑下される存在であることを頭に置きながら文章を考え、宣言します。
初めはとても恥ずかしくて、スラスラと宣言することができませんでしたが、回数を重ねると自然と言えるようになりました。
(続く)
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