(ホテルから帰った後の話の続き)
ホテルを出た後、家に到着するまでの道のりを私はよく覚えていません。
ご主人様との間に「家畜奴隷契約書」を結び、人間としての尊厳を自ら放棄して、奴隷という身分に堕ちたことへの興奮で、周りが見えなくなっていたんだと思います。
家に着いてからも、しばらくボーッとしたままで、家事に手をつけることができませんでした。娘の真子はまだ大学から帰ってきておらず、1人で、ほんの数時間前に起きた出来事を丁寧になぞるように思い出していました。
ランジェリーを身につけながら、ホテルに入ったこと。
部屋に入ってすぐにコートを脱ぎ、ランジェリー姿を晒して四つん這いになったこと。
目隠しをされ、首輪とリードをされたまま犬の散歩のような姿で歩いたこと。
そして、ご主人様の目の前で契約書を暗記し、笑顔で暗唱、宣言したこと。
どれをとっても、私の心はときめいてしまっていました。
私は、他の人とは違う。
みんなが何気なく過ごしている日常とは大きくかけ離れた生き方を選んだ。
他人には決して言えない、大きな秘密を持って生活することになる。
この、誰も知らない秘密を自分だけが知っているという感覚に、ある種優越感のようなものを感じていました。
ランジェリーを脱ぎ、普段の服装に戻りました。ただ、パンティだけは穿かずに。
パンティは契約書の中で「契約発効時にご主人様に全てお渡しする」となっています。契約する前までは当然そのようなことを把握していなかった私は、パンティを持参できなかったため、帰宅後に郵送で送るように指示されていました。
帰宅する途中でゆうパックの封筒を購入し、それに私の持っているすべてのパンティを入れました。
もう、このパンティを履くことは一生ない。そもそも下着を穿くことがこの先一生ない。そう考えると、心がドキドキして興奮が込み上げてきます。
そして、ゆうパックに入れられたパンティは、配達員の手によって、そんなものが入っているとは全く想像しないままご主人様の元へ送られていくのです。とても恥ずかしい気持ちになりました。ましてや私は教師です。人にものを教える立場にあるのに、こんなことをしている、私はそれにも興奮を覚えてしまっていました。
(続く)
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