(契約書を目の前にした時の話の続き)
契約書を前に、私は従うしかありません。
「これを10分で暗記しなさい。その後、私の前で暗唱してもらう。格好はそのままだからね」
首輪にリード、乳房を晒した卑猥なランジェリー姿で目隠しをされたまま暗唱しなければならないのです。
わずか10分で暗記できるかどうかも不安でしたが、ペットの姿をした状態で契約書を宣言することに、たとえ陽のない興奮と高揚感を期待してしまっていました。
「薫は教師なんだから、暗記くらい簡単にできるはずだよ」
「はい、、暗記します、、」
その後10分間、私は脇目を降らずに契約書の文章と向き合いました。
内容を吟味する時間はありません。とにかく覚えることしか考えず、ひたすらに読み続けました。
10分後、ご主人様によって私の目の前から契約書が没収されました。
そして、再び目隠しをつけられ、部屋に立たされます。
しかし、ご主人様は私にただ読ませるだけでなく、宣言する時の姿勢まで指定されたのです。
「これからは家畜奴隷として生きていくのだから、真っ直ぐ立った状態で、両足はガニ股、両手を頭の後ろで組んで暗唱すること」
こんな格好をするなんて、もちろんですが今までの私の人生では一度もありません。それこそ、そういうビデオで出てくるような変態的なポーズなのですから。
ですが、私もじきにそっち側に行くことになる。まともな人間から、人権を奪われ、人間として扱われずに奴隷として生きていく。そんな妄想に心が「早く読みたい」と言わんばかりにご主人様が指定なさったポージングを取っていたのです。
「一箇所でも間違えたら初めからやり直し。それと、この契約書を結びたいと希望したのは薫自身なんだから、笑顔で暗唱してもらう。目隠しで表情は見えないが、笑顔をしているかどうかは、顔全体の表情として出るからすぐにわかるからね」
笑顔で、それはつまり喜んで人間をやめるということを意味します。
あまりに恥じらいの強すぎる指示でしたが、私の体は勝手に反応し、その指示のままに行動したのです。
(続く)
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