無名も成り済ましも、バレンタインとは縁がないらしい(笑)
明後日は、いよいよ当日。
男子は、日頃の行いが女子の評価に繋がるので、やたらと気を使って来た。
特に「バレンタイン・イブ」と呼んでいた前日は、クラスの男子が落ち着かない。
それを見かねた先生から女子に、
「チョコ禁止令」が出たり、
「あげるなら全員に」
という先生もいた。
禁止されても、「隠れチョコ」を好きな男子に渡す女子もいて、私達は彼女を応援した。
受け取りを拒む男子には、集団で
「何で貰ってあげないの?」
と言って、集団で男子を責めたりもした。
(多分その頃から、私はSに目覚めていたのだろう)
男子の中には、泣く子もいれば、学校に来なくなる子もいて、今考えるとヒドイ話(笑)
男子に渡すのが、いけないなら女子同士で渡すようになった。
家庭科の時間も、バレンタイン前は、チョコを作るようになった。
作ったチョコを渡す相手は親か兄弟。
義務教育では、バレンタインも家族の絆作りという認識らしい(笑)
高校では、部活があったから、バレンタインは部員同士で交換したし、家族には習慣でチョコを渡していた。
大学に入って、初めて義理チョコを男子に渡した(笑)
貰い馴れてる男子ほど大げさに喜びを表現し、貰い馴れてない男子ほど素っ気ない態度で受け取った。
この辺になると、男の評価と言うより、品定めみたいになる。
中には、結婚とかも意識する女子大生もいる。
もちろん当人達には真剣勝負の日。
彼女を応援しても、二人に干渉はしない。
後で、彼女が顛末を報告するのが楽しみになる。
社会人になると、世代や事情が異なるので、学生ノリは無くなる。
社畜男子に会社からの労いを、選ばれた女子で配り歩く。
色気は無いが、それでも社畜は嬉しそうにチョコを受けとる。
私は入社から毎年、この役割を果たしている。
今年も五つの部署を、選抜された若手と三人で回り、最後は役員室で秘書課とお茶を飲みながら、社長や役員とチョコを食べる。
これが恒例行事(笑)
チョコ選びは、出世も左右する。
今年は、私の担当ではないが、若手に社長や役員の好みを教えてあげた。
午後には試食会がある。
大人のバレンタインは、シビアだ(笑)
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