奴隷日記④
10月21日、突然、チビ巨乳から「明日ご予定あります?」と連絡が。
美術館デートのお誘いでした。
私は1度フラれている身ですし、月1のサシ飲みをして頂くだけで光栄でしたから、大混乱でした。
しかしよくよく聞けば、ご主人様のお計らいだった様子。
チビ巨乳がご主人様に「美術館へ行きたい」と向けられたところ、ご主人様が「あいつ誘ってあげなよ」とお返しになられたようです。
そして、私にはご主人様より、当日はリクルートスーツで行くようご命令を頂きました・・・。
翌日。チビ巨乳になんと言い訳しよう・・・と考えておりましたが、集合場所に現れたチビ巨乳を見て驚きました。チビ巨乳もリクルートスーツ姿だったのです。
そこで真相を知りました。ご主人様がチビ巨乳に「あいつ、美術館に着ていく服がないからリクスーで行くとか言ってるよ」とお声がけなさったそうです。チビ巨乳は、それはやめるよう伝えて欲しいとご主人様に懇願したようですが、「いいじゃん、○さんもリクスーにして、ペアコーデにしなよw」と。
チビ巨乳は嫌がったようですが、そこはご主人様の話術でしょうか、最終的にはそうすることになったようです。チビ巨乳はとても性格がよく、「これはこれでいっか」と受け入れてくださいました。
一通り無難に美術館を周りました。思いがけず話も弾み、1度フラれているのに「やっぱり好きだな」と思っていたところに、ビシッと高級スーツを羽織られたご主人様がお見えになりました。冗談めかして「偶然ですね」と仰って、私はドキッとしましたし、チビ巨乳も完全に牝の顔になっておりました。
そこから食事に。高級スーツのご主人様とリクルートスーツの私たち。完全に上下関係が見て取れます。
やはり私ごときが、女性を好きだなんておこがましいのだなと実感いたしました。食事中ご主人様からLINEが。サブミッシブ告白を今しろと・・・。
しどろもどろになりながら、「実は・・・」と切り出しました。ご主人様も「実はこいつのこと、俺は知っていたんだけど」とサポートしてくださいました。
チビ巨乳は驚きながらも、軽蔑というよりは哀れみの視線を私に向けておりました。ご主人様は冗談ぽく「まあ、そんな奴もいますよね。○さんもそうでしょ」とチビ巨乳に話を振られて、チビ巨乳は「えっ」と狼狽えていました。その反応で、程度の差はあれど「この人もマゾ、サブミッシブなのかな」と感じました。私は自らの性癖的に自然と相手を上に立ててしまうのですが、一旦それを取り払ってみた時に、確かにチビ巨乳は献身的ですし、気配りも上手で、人が嫌がることを進んで行う女性です。単純に性格が良いだけでなく、彼女もまた自然と尽くすことで安心を得る人種であるのかもと思いました。
そこからは、正直なところあまり話が頭に入ってきませんでした。しかし、ご主人様のお取り計らいで、今週の金曜日にサシ飲みをするようスケジュールを組んで頂きました。私だけでなく、チビ巨乳にも有無を言わせぬ、ご主人様のオーラがございました。チビ巨乳も「はい」と敬語で従順な様子でした。
ご主人様と先ほどまで通話をさせて頂いておりました。当初、チビ巨乳のことは、私に恥をかかせて楽しむためだけの役として考えられていたようです。しかし、ご主人様がやり取りをなさる中で、チビ巨乳の従順さに気がつかれたとのことです。ご主人様は、的確にイジり、褒め、優しくして、チビ巨乳の心を掴まれたのでしょう。私からすると、まるで魔術のような神業ですが、ご主人様からすれば自然な女性の扱いなのでしょう。私が「ああ、やっぱり好きだな」と呑気に感じている時には、チビ巨乳はご主人様に思いを馳せていたのではと思います。
今週の金曜日、果たしてどうなるのか・・・。
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