汚れた着物を着せられたまま、吊るされている養母に、サトコ(仮名)は冷たい言葉を浴びせた。
「お母さんは、若い男が好きなんでしょ?」
他人とは言え、娘とは思えない言葉に、私の背筋も凍った。
サトコは、縛られて身動き出来ない母親の着物の裾を捲り上げて、帯の間に挟み込んだ。
数時間前に、若い男達に弄ばれたアソコが、私達の前で露にされた。
年齢相応に色素沈着している性器が、汚いモノに思えた。
年末年始、夫のネトラセ趣味で、サークルの会員達にも、容赦なく凌辱されていた事も、私達は知っていた。
「お前は、本当にスケベな女だな」
と嘲笑しながら妻の性器を広げて、夫は私達に妻の内臓を晒した。
粘液に濡れてるアソコを覗き込んでいたM男くんも、私の隣で興奮していた。
「もしかしたら、妊娠するかも知れないから、私が奥さまの中に出された精液を、吸出して差し上げましょうか?」
と、余計な事まで言い始めた。
「りなさんは、それで構わないのかい?」
と、旦那は冷たい笑顔で、私に訊いてきた。
「もちろん、ご主人がよろしければ、」
と答えた。
重みのある旦那の声が、私を押し潰すように圧迫した。
(「いやだ」なんて言えない)
と心の中で思っていた。
名実共に権力を持つ彼の威圧感は、単なるSMプレイヤーの私には重すぎた。
(彼を好きになってしまいそう)
SやMに関係なく、女として彼を見てしまいそうになった。
(恋かな?)
なんて、年甲斐もなく考えていた。
恐らくサトコも、養父の男らしさに惹かれて、SMを始めたのだろう。
振り袖姿の娘は、父親の言いなりになっていた。
「お母様は卑しいわ」
「どこの誰とも分からない男の子種で孕んだりしたら、お父様の名誉にも関わるから、りなさんの奴隷に、ザーメンを吸出して貰いましょうよ」
と言い出した。
サトコは養父の股間に手を延ばすと、振り袖を揺らしながら、父親を見上げてキスをしていた。
「お前も、お客様の前で、はしたないぞ」
娘を諌めながらも、旦那は妻をM男くんに任せて、娘とはイチャつき始めた。
「アナタ!アナタ!」
ジュルジュルと汚い音を立ててM男くんにアソコを吸われて、身を捩る彼女が、二人を睨むように見つめて、夫に不満を訴える。
「やめて、こんなのヒドイ!」
「サトコもヤメなさい」
「あぁ、いやよ、いや、いやぁ、」
と耳障りな声で泣き喚く。
内心は、彼女に同情していながら、苛立ちも感じていた。
夫に責められるのは自業自得、と思いつつ、私が自制していた嗜虐心が、燻りながら燃えて行く。
養父と愛し合うサトコへの妬みも、ヤキモチになって、私を焚き付けて行く。
「うるさい」
と呟いた。
もちろん、一番大きな声で泣き喚く奥さんに言ったつもりだったけど、甘く父親に囁くサトコの声や、M男くんが吸っている淫獣のアソコの音が、耳障りだった。
(もしかしたら、私も発情しているのかも?)
言い様の無い胸の高まりから、私のSが疼き出した。
つづく
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