「ステキなお風呂ですね」
と言ったら、奥さんが、
「ありがとうございます。主人の自慢ですの」
と答えた。
彼女の自慢は、旦那そのもの。
先妻から略奪して玉の輿に載った策略家、と言う話は、サークルの中でも伝説になっていた。
夫を悦ばせる為なら、どんな事も厭わない従順で野心家な女。
アラフィフとは思えない身体には、お金と努力の痕跡が窺えた。
肩までお湯に浸かっていた私に対して、奥さんとサトコ(仮名)は、半身浴を実践していた。
微かに甘い匂いの香るお湯のせいか、ぬるめの温度も心地好かった。
少し熱くなって、立ち上がった私は、外が見えるガラス戸の前へ向かった。
3人の視線を意識していた。
「景色もステキですね」
と社交辞令を吐いていると、サトコが近づいて来て、
「私も、ここでゴルフを教わってるのよ」
と話しかけてきた。
二人で外を眺めていたら、後ろにいた夫婦が小声で話し始め、その声に聞き耳を立てていたら、奥さんの声が喘ぎ声に変わって行った。
振り返ると奥さんは、こちらにお尻を向けて、湯船の縁に座った旦那の股間に顔を埋めていた。
頭を上下させる度に、お尻が上下して、お湯が波立っていた。
「お客様の前で、はしたないじゃないか」
と旦那が妻を諌めると、隣で見ていた娘のサトコも
「そうよ、お母様、はしたないわ」
と養父に同調した。
つづく
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