キスをしている間、彼の鼻息が私の顔をくすぐった。
調度良く、私もお腹が張ってきた。
勃起したペニスに擦られて、下腹が疼き出した私は、彼を膝ま付かせると顔にお尻を向けて、おならした。
「あぁ、」
お兄ちゃんは、一瞬小さく声を漏らし、床に崩れ落ちた。
何が起きたか分からずに、見ていた他の人達がザワザワし始めた。
「大丈夫?」
「誰か呼びますか?」
「救急車?」
一様に狼狽えている人達に
「大丈夫です」
「彼は目を回しているだけで、意識もあるし、口から泡も噴いてないですよ」
と説明した。
私も人前でオナラをするのは、裸を見られるよりも恥ずかしいけど、サキュバスの血が騒いでしまった。
お兄ちゃんは、しばらく動けないので、風邪をひかないように居合わせた男性陣に、脱衣所まで運んで貰い、そのお礼に私は、彼らの身体にも、ローションを塗り込んであげた。
パートナーと参加していた男性は、奥さんか彼女の見ている前で、オチンチンを膨らませて、恥ずかしそうにしているし、彼女の嫉妬に満ちた視線も、私を興奮させた。
最後に、かけ湯をして余分なローションを洗い流すと、私は脱衣所に向かい、タオルで水分を拭った。
これから入浴する人達に、
「お疲れ様です」
と愛想良く微笑みながら、私はお兄ちゃんを介抱した。
ようやく歩けるようになったお兄ちゃんに浴衣を着せて、私が荷物を持って部屋に戻ると、既に料理が運ばれていた。
お兄ちゃんは、食欲がないって言っていたけど、私が箸やレンゲで口元に料理を運ぶと、子供みたいに口を開いて食べてくれた。
二人で二人分の料理を完食すると、お兄ちゃんは疲れていたのか、先にお布団に入って行った。
食事をした宴会場は雑魚寝部屋。
私は、二人分のお膳を重ねて調理場に持って行くと、歯みがきをして部屋に戻った。
建物の中は、ショーの準備で忙しくしていたので、私は彼の傍らで身支度を整えていた。
今回は、私が今年調教して来た二人の卒業式もある。
用意してきた卒業証書を再確認して、この一年を振り返ってみた。
使用人として住み込みながら、家人の女達を調教するようになった人、旦那に捨てられた女に、種付けしながら同棲し始めた人。
二人とも数ヵ月ぶりに再会する訳だけど、昨日の事のように思い出される。
証書に書いた文章を自分で読みながら、楽しかった思い出に浸っていた。
つづく
※元投稿はこちら >>