翌朝、風の音で目が覚めた。
つけっぱなしにしていたテレビからは、台風の情報が流れていた。
心配になった私が、服と履き物を持って外の物置に行くと、二人は布団の中で抱き合っていた。
「おはようございます」
先に挨拶してきたのはM男くんの方だった。
彼は元気そうだったが、彼女は少し暗い感じがした。
私は、彼らに着るものを渡すと、母屋に戻るように指示した。
中のバケツを確認すると、どちらかのオシッコとペーパーが入っていた。
「これ、どっちのオシッコ?」
と尋ねてみた。
どちらのオシッコなのかは、明白だった。
しばらく間を置いて、彼女が
「私です」
と答えた。
身仕度した二人を母屋に連れて行こうとしたら、彼女がバケツを持っていたので、私は、
「そういう事は、彼の仕事よ」
と言って、彼にバケツを持たせて、母屋に戻った。
建物の中に入ると、バケツから漂うアンモニア臭が、鼻についた。
「それ、臭いから、早くトイレに流して来なさい」
とM男くんに命令すると、
「はい」
と元気よくトイレに持って行った。
彼女が少し具合が悪そうなので、
「大丈夫?」
と尋ねると、
「私もトイレへ行かせて下さい」
と言った。
バケツを洗って、戻ってきたM男くんの前で、
「昨夜は、アレにオシッコしたのよね?」
と尋ねると、彼女は恥ずかしそうに、黙ったままだった。
M男くんは、私の顔色を見て、
「間違いありません。僕も近くで見てました」
と答えた。
「じゃあ大丈夫ね?」
と言って彼女の手首に手錠をかけると、
「ごめんなさい」
「もう我慢できません」
と言って涙目になった。
彼女が少し抵抗したのでM男くんに手伝って貰って、後ろ手に手錠をかけた。
「オシッコしたでしょ?」
「どうして、トイレに行きたいの?」
察しは、ついていたが、畳み掛けるように訊いた。
「大きい方です」
と答えた彼女は、顔を真っ赤にして、顔を伏せた。
私が維持悪く
「大きい方ってなに?」
「何を我慢してるの?」
「どうしてトイレに行きたいの?」と押し問答を仕掛けると、彼女は諦めたのか、M男くんの見ている前で
「うんちです」
「うんちしたいです」
と答えた。
「だったら、最初から正直に言いなさい」
「アナタは元教師なんでしょ?」
「大人の癖に恥ずかしくないの?」と叱責した。
あまり時間をかけて、漏らされたら大変なので、M男くんに連れて行かせる事にした。
「一人で行けます」
「一人で行かせて下さい」
彼女は必死に懇願したが、
「手錠をしてるのに、どうやってパンツを脱ぐの?」
「お尻は、どうやって拭くの?」
と言うと、
「外して下さい」
「お願いします」
「手錠を外して下さい」
と懇願してきた。
私は、M男くんに命じて彼女をトイレへ連れて行かせ、トイレの中で彼女のパンツを脱がせ、便座に座らせると、扉を開けたまま、彼女を監視させ、私は少し離れた場所で見ていた。
「お願い、扉を閉めて」
「閉めて下さい」
「いや、でちゃう、でちゃう」
という声が私の耳にも届いている。
彼女の様子は見えないが、M男くんの様子から、狼狽しているのが伝わってきた。
「ちゃんと監視しなさいよ」
「臭いからって逃げたら、アナタもお仕置きするからね」
と釘を刺すと、トイレの中から彼女が
「いやぁ、見ないで、お願い、見ないで」
と言う声と、汚い音が廊下を通って聞こえてきた。
私はM男くんに
「よく見ておきなさい」
「多分、アナタが彼女のうんちを見る、初めての男になるからね」
と焚き付けた。
どんな美人でも、うんちは臭いはず。
そんなバツイチのデリヘルで働く女の排泄を、彼は真剣な目差しで、見て、聞いて、嗅いでいた。
「あぁ、いやぁ、いやぁ、あぁ」
彼女の泣き声がすると、彼はトイレに入り、扉を閉めた。
中から水が流れる音が漏れてきた。
彼女の女としての人生は、嵐の中で終った。
二人は、しばらく出て来そうもないので、私は二階にあるトイレで用を足して、冷蔵庫を物色しながら、朝食の支度を始めた。
テレビでは緊迫した台風報道が流れていたが、私は清々しい気分に浸っていた。
頭の中で二人の調教プランを考えると、思わず笑顔になるのを感じた。
リビングの大きな窓ガラスから、暴風雨で荒れている外の様子を眺めて、食後に料理する二人の事を考えると、私の敏感な部分も疼いてきた。
つづく
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