その後、依頼人は月経を向かえ、大きく失望していたらしいが、ダンナ夫婦に訪れた悲劇とは比較にならなかった。
プレイの後に、生理が来なくなったダンナの嫁は、懐妊したと思い込み、産科を受診したが、医師からは閉経していると宣告されたらしい。
ダンナも、ひどく残念がっていたらしいが、落ち込む彼女を慰める為、入籍はしたと言う。
初婚だった彼女は、ダンナの関係者と我が子に祝福されて、小規模な結婚式と披露宴を行った。
初めてウエディングドレスを着た彼女は、更年期障害の症状を抑える薬を服用しながら、皆の祝福に笑顔で応えていたらしい。
正式に妻となった喜びと、子供を産めない身体になった悲しみが、複雑に入り交じった結婚式は、気丈に振る舞う彼女に、列席した全員が感動したと言う。
M男くんも、依頼人にプロポーズするつもりだったらしいが、しばらく同棲しながら、子作りに励むらしい。
遅すぎたプロポーズは、糠喜びになってしまったが、ダンナもSMから足を洗う決意でサークルを退会するらしく、新妻も新郎の決断を喜んでいるらしい。
なんとなく、後味は悪いけど、私にとって結婚という物の考え方に、大きな影響を与えてくれた。
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