美優さまに会える‥ずっと会えずにいた恋人にようやく会える‥そんな気持ちでいっぱいで30分は,あっという間に過ぎたのでした。
再び,店へ行くとさっきの受付の男に部屋へ案内されたのでした。
「少し,お待ちください。」
男がいなくなると,何とも言えない不安が込み上げてきました。
廊下を歩くヒールの音が近付き,部屋のドアが開きました。
「なんだ,あんただったの‥」
冷水を浴びせられた様な言葉と,美優さまの冷ややかな目‥「あの‥」
「指名入ってるって,上がったそばから言われたから,誰かと思えば‥」
なんか凄く悲しくて,涙が出てきたのです。
「また,私指名すればオマ〇コさせて貰えると思ったんじゃない?甘いわよ‥。」
「そんな‥」
一緒にいるのも辛くて帰りたくなりました。
「キツ過ぎた?」
「‥」
「ウソよ。」
「‥」
「多分,あんただと思った。嬉しかったよ。」
「本当ですか‥」
「本当よ。来るなって言ったけど,来ないと‥ね。」
「美優さま。」
嬉しくて泣いてしまいました。
「さっきのは冗談キツ過ぎたよね‥ごめんね。」
「良いんです。美優さまに会いたくて‥何度も店の前まで来ました。でも‥しつこいと嫌われるかと‥」
「それだけ?」
「え‥?」
「それだけ?店の前,通り過ぎただけ?」
「一度,美優さまが休みの日に来てしまって‥」
「それで?」
「それで‥」
「いないって聞いて,帰ったんでしょ。」
もしかしたら,令子さんとの事は知らないのかも‥でも知ってたら‥
「その‥」
「何?」
「帰りませんでした。」
「知ってるわよ。令子さんが言ってたから。私は帰って欲しかったな~」
「すみません‥」
「浮気したんだ。」
「そんなつもりは‥」
「でも結果的にそうでしょ。」
「すみません‥」
突然,笑い出して
「ウソよ。バカね。令子さんが言ってたわ。お姉さんに夢中よって。」
「すみません‥」
「あんたと話してると楽しいわ。今日はたくさん可愛がってあげる。」
抱き締められ,キスをしてくれたのでした。
「美優さま‥」
思い付いた様に,
「携帯持ってる?貸して。」
ポケットから出すと,奪い取ってダイヤルしました。
「それ,私の携帯の番号。仕事,終わったら掛けて良い?」
嬉しくて,
「何時に終わるんですか?」
と聞くと
「日によって‥だから。」
「僕,近くで待ってても良いですか?」
「今日?」
「はい。」
「だって遅いよ‥。」「構いません。」
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