「ちゃんとバイブ挿れてきたか?」
『はい。でもこれ凄く太いから、歩きにくいです』
指示通り、玩具を挿れてから下着を履き、リモコンはコインロッカーに預けた。
足を進める毎に違和感が身体の中で動き回り、前を向けない。
ブラは許可されていない。許されたのは1つサイズの小さいMサイズの半袖ニットのワンピースだけ。
入口を通り、奥へと進む。
「エスカレーターに乗れ。振り返るなよ?後ろは俺が確認してやる」
「おぉ、ギリギリ見えないかな。でも逆に覗きたくなるな。もう少しだけ尻を突き出せるよな?ゆっくり、ゆっくり」
言われるまま、恐る恐る腰を動かす。
2階に着き、さらに奥へと歩く。
ノイズの入らないイヤホンのせいで、雑踏なのにアノ人の指示や猥談が鮮明に聞こえる。
アノ人の話を鵜呑みにしてしまうと、すれ違う男性が軒並み私を視ているような気持ちになり、火照る頭を冷やす暇が無い。
「悪い、ちょっとトイレ行くわ。せっかくだから自由に歩き回ってていいぞ」
もう20分くらい同じエリアで卑猥な指示を受け続けたせいで、本当に居心地が悪い。
隠れるように急いで3階に向かう。
「今、戻ったぞ。どれ、せっかくだからどこにいるか、見つけてやるよ。」
私は未だアノ人の姿を知らない。だから『探す』と言われると緊張してしまう。
5分、10分と続く今まで通りの一方通行の猥談が、尋問のようにさえ聞こえる。
私の見てる景色を、じわりじわり探られるような気持ち悪さ。
「あれ?あの女そうかな?足をこう、クネっとさせてさ、尻を振って歩いてて。お前よくやるよな。あのいやらしい歩き方。歩く度に腰が捻れてさ、いやらしい歩き方だぞ?ほらあれだろ?1.2.1.2.1.2.1.2...」
リズムを取られると本当に自分のような気がして、歩き方が分からなくなる。
淫猥な胸の張り方、腰の振り、尻の揺れ、何度も執拗に指摘されると頭が真っ白になっていく。
「近くの手すりに捕まって、そこで止まれ」
「目を閉じて待て」
「今、エスカレーターに乗ってるから」
「どうせこの階だろ?赤い服のカップル、見たよな?」
アノ人が迫ってる、、、
怖い、、、
恥ずかしい、、、
他にも誰か見てるの、、、?
いつ、、、
どこから、、、
「みつけたぁぁぁ!!!」
『ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ!!』
玩具から電撃が走ったかのような刺激を受け、まるで濡れたスポンジで玩具を握ったように、膣穴が愛液でジュワッと満ちる。
周囲の心配が恐怖を煽り、必死にトイレを探す。
「そのまま屋上に行け。我慢できるだろ。ほら。」
恥ずかしくて涙が溢れそうなのを堪え、皆の目を避けつつ非常階段で屋上に向かう。
「人は少ないな?」
『はい。。。少ないです。』
「なら、ほら、そこに隠れて、スカート捲って」
「尻を突き出せよ」
絶頂したての腰が未だ軽く痙攣している。
日差しの熱を感じながら、尻を出す。
「パンツも、びちょびちょだな。太腿まで下ろせ」
「ほら、自分で尻を剥けよ。」
屋上の隅で中途半端に下着を脱ぎ、腰を突き出して尻を剥く。
こんな滑稽で卑猥な姿を罵倒されつつも、愛でられ声が漏れてしまう。
「こんなとこでバイブ抜けたら、どうする?」
「ほら、抵抗しないと、抜けて丸見えになるぞ?」
「穴も締められないくらい、お尻剥くのが気持ちいいのか?ほらほらほら。緩い緩い!」
お尻を剥いたまま、必死に締めているはずなのに、本当に力が入らない。
焦れば焦るほど玩具が滑り、顔を出す。
『ダメです。。。もう頭だけしか。。。』
「なら、もう全部諦めて、落としちゃえよ。」
「こんな淫乱で、変態で、穴も締められない女なんだろ?」
「落としたらまたイクんだよ。絶対に。ほら、イク。イク。イク。あぁ、イクぞ、イク、イク」
「イケ!イケ!イケ!イケ!」
膝が立たなくなり、腰が抜けると、その場に崩れる。
玩具の頭が挿さったまま、腰が大きく波打つ。
数分の痙攣と余韻が終わり、少し力んで玩具の頭をブリュっと押し出すと、緩んだ淫唇が再び軽く絶頂する。
「おい。大丈夫か?」
『はい。。。ありがとうございます』
「その感じは、また今日も本当にイッたのかな?」
「いつか本当に見に行きたいよ!今度こっちに遊びにおいでよ」
丁寧に感謝を伝え。通話を切る。
駐車場に戻り、車に乗る。
記憶が鮮明なうちにアイマスクをつけ、脳でじっくり反芻しながら脚色し、再び絶頂し、帰路につきながら何度も脳内で繰り返す。
次の御褒美まで、何度も、何度も。