26歳 不動産仲介業で働いている。
大学を卒業後に当社へ就職し、4年目となった。主な業務はお客様への不動産紹介、仲介、事務作業といったもの。
不動産対象は主に賃貸で、アパート、マンションといった住居から、オフィス、飲食店といったものまで多岐に渡る。
契約を検討されるお客様がいる場合、内見を行い、場合によっては男性と二人きりになるのが常。男女として考えるとあまり良い状況ではない。
実際二人きりになった瞬間、セクハラや最悪乱暴被害に遭うケースも世の中にはある。幸い私はそういったものにはここまで遭っておらず、比較的円滑な接客業務をやってきた。
寧ろ男性客は紳士的で常識的な方が多く、比較的珍しい女性従業員を気遣ってさえくれた。
‥盗撮‥というものを除けば‥
紹介時のテーブル下‥ 内見時のスマホ差し込み‥
私は、業務中に客から盗撮被害に遭っていた。
気づいたのは2年目。
テーブル下を気にする様な男性客の仕草、内見時の不自然な動き、前屈みや足を開く様な姿勢になってしまう案内を求める事の不自然な多さ‥
明らかに私のスカートの中を盗撮していた。
気づいた私は上司に相談。
しかし返ってきたのは予想外のもの。
「あくまで証拠はなく、接客業故に色んなケースがある。敢えて公にせず、黙秘するのも一つの手。防止用下着などもあるだろう?」
明らかに揉み消そうとしている。世の中はこういったものだ‥と言わないばかりに理不尽な対処をされた。
当然私は異議申し立てるも、得体の知れない謎の圧力に根負けしてしまい、それ以来上司の方針を呑んでしまっている。
ーーー
それ以来、私は客の盗撮行為を敢えて黙認してきた。
当然本意ではない。おかしくなりそうな程の不快感、恐怖感を感じながらの業務。平常心で出来る訳がない。
恐らく当時の私は顔を引き攣らせながら接客していただろう。
しかし、先述した暴行といった肉体的な被害とは違い、特別体を触られたり怪我をする事はない。重ね穿きという下着を見せない方法もある。
あくまで精神的な被害だった。
いつしか私は、平常心で業務に当たれる様になっていた‥
別に受け入れている訳ではない。認めている訳でも当然ない。
言ってしまえば、「撮られる事に我慢出来ればこなせる仕事」という概念になってしまっていたのだ。
最近では俯瞰出来る様にさえなり、盗撮してくる客をある種観察する様になっていた。
盗撮をする様な男は女性に縁がなく、如何にもな気持ちの悪いタイプだと思っていた。しかし、意外にも彼女や妻がおり子持ちの人も。雰囲気も紳士的で礼儀正しい男性が多いのだ。
「何故こんな人が盗撮するのだろう?‥」
「パートナーがいても満たされない何かがあるのだろうか?‥」
「子供がいながら、そこまでして下着を盗み見たいの?」
妙な疑問を抱く様になっていた。
ある種の人間観察をする様になったのだ。
クッ‥ スルッ‥スルッ‥ フッ‥
「ふうっ…」
重ね穿きを脱ぐ私。
自身の生き方がある中、リスクを承知で私の中を狩ろうとする勇敢な男性客達‥
‥「礼儀」が欠けている様に感じたのだ。
シュッ‥ シュッ‥ キュッ!…キュッ!…
アンフェアな穿き物を脱ぎ去り、フェアなもの一枚だけにストッキングを被せていく‥
つま先まで入ったのを確認すると、ストッキング口を何度か引き上げ、股部をしっかりとフィットさせる‥
狩りへ旅立つ、彼らへ敬意を示す様に。
私のやっている事は普通ではない。
奇妙な人間観察に興じ、人間の闇を敢えて受け入れ、スカート内を差し出す‥
心のどこかでは彼らを理か‥いや、追究したいと思う自分がいる。
被害者だと思っていた自分は、もしかすれば‥
ヴィーン!…
「いらっしゃいませ。本日はどういった物件をお探しでしょうか?‥」
【茶髪ワンレンボブ 166cm 55㎏ Dカップ スレンダー体型
彼氏なし。】