その店は、商店街からも離れた場所にある小洒落た佇まいの古着屋さん。
一般的な古着から、貸衣裳なんかも買い取りしていて、お店には色んな種類の服やグッズも置いている「マニアの集まる店」だった。
コスプレにハマっていた私も、お気に入りで、しばらく通っていたら、明るい店長やカワイイ感じの店員とも仲良くなり、色々と話をするようになった。
仲良く働く二人は、まさにお似合いのカップルで、
(付き合ってるのかな?)
と思いながら、二人を眺めていた。
そんなある日、彼女の手首に縄目が残っていた。
時々、店長に甘えた態度も見せていたし、相手が店長なのは察しがついた。
(まさか、こんな身近に同好がいたとは、)
つい嬉しくなった私は、
「これ、痛かった?」
と尋ねてしまった、
笑顔の消えた彼女は、驚いた顔をして私を見つめると、レジにいた店長に耳打ちしたまま、奥に引っ込んでしまった。
(マズイ事を言ったかな?)
と後悔した。
つづく