初めてM女さんと知り合い、そして実際に会って知った自分の知られざる嗜好に一番驚いたのは自分自身でした。
自分の町に帰ってかも、失業中の彼女とは平日昼間に電話で話すこととなります。やはり一度は会って「プレイ」すると女性は打ち解けますね。とっても可愛いメンを見せてくれて、ヤンキー口調も影を潜めてます。そうこうしているうちに、また、会おうかと言う話に自然と流れは行き着き、二回目の「プレイ」のために今度はお互いの中間点の町で会うことになりました。
当日は、その町の駅近くの大型電気店で待ち合わせ。さっさとタクシーを拾って、これまた山の中のラブホテルに。田舎って、ラブホテルが山の中にあるんですよね。じゃなきゃ、田んぼのど真ん中にぽつーんと、とか。
そこのホテルは、みてくれが「お城」、といってもシンデレラじゃあなくって白壁。なんで?って思いながらも、そう言えばこういうのがあるって聞いてはいたなと、驚きながら呆れてました。
こちらは全然慣れてないので、部屋を選ぶのは彼女任せ。まぁ、払いはこっちなんで選んでねと。
彼女が選んだお部屋は、今から考えるとそこで一番広い部屋でした。当時の私には広い部屋が必要なんて何故か判りませんでしたが。とにかく、都会と違って、田舎の山の中にあるラブホテルの部屋の床面積の広いこと。使いませんでしたが、なんでも、本当の温泉なんだそうです。外には露天風呂もあったはず。
部屋に入って、最初にしたのは「ご挨拶」です。もっとも、私が促したのではなく彼女が自発的に。これ以降、私がお付き合いした女性には、ほぼ同じ文句で挨拶をさせるようになります。
今日は、調教をお願いします 三つ指とまではいきませんが、丁寧なお辞儀
調教?じゃあ、なんで服を脱がないの? もう、この一言で、目がトローンと
けだるそうに「はい」と応えて、モゾモゾと床に正座のまま服を脱ぎ始めます。その間も、観られているのに感じてしまって、熱い吐息を吐きながら、ますます、目がいっちゃって、観ているこちらはそれを観ながら、どんどんと視線が冷たくなって行くのが不思議です。
ほら、さっさと脱いで、もう一度、お願いしないと 声が冷たい、冷静といか、冷めているというか。そう言われて体をピクンと跳ねながら
ごめんなさい
ごめんなさいじゃないだろう、もうしわけありません、だろう?
もう、息が荒く、脱ぐのが手間取って、途中で何度も、床に突っ伏しそうになるのをなんとか体を支えながら
も、もうしわけ、ありません、す、直ぐに、脱ぎます 息も絶え絶えとはこのことかな、と、変に冷静になりながら、また、冷ややかに見下ろしながら見つめるのです。