遡ること20年前、当時の出会い系、電話でのツーショットダイヤルを冷やかしていたら繋がったのは自らをMだと名乗る元ヤンママでした。
いやぁ、驚いたのなんのって、生まれて初めてのM女性との出会いと言うか、まぁ、お話しすることとなった訳です。
今ではよく知ってますけど、M女さんは、言ってみるならそれぞれがMのモードになると「人が変わります」。まぁ、一部でしょうけど「入る」って呼ばれてもおります。電話での会話の途中になんとなく尋ねた「で、セックスはノーマルなの?」っていう、今思い返しても何故そんなことを尋ねたのやら。他の女性にこんなことをお尋ねしたことはそれ以前には一度も無かったのに。
そこから彼女のMさんとして告白が始まったわけです。これはもう、大興奮でした。と言っても、性的な興奮とはかなり違いました。敢えて誤解を恐れずに言うと、好奇心から、もっと言うと、キワモノとの出会いとそれが引き起こす昂奮。でも、そこは却って背筋を伸ばして真摯な物言いを務めてのを憶えてます。
「Mってことは、いわゆるマゾってコト、ですよね」さっきまでの砕けた言い方が、不自然なまでに丁寧な口調に。
その女性、途端に口数が少なくなり、うん、とか、イヤとかの短答式に。でも、息遣いが荒い。声が甘えたような、そして時々「あ。。。」って感じで、絶え入るような。
なんとも色っぽい(言い方が陳腐だけど、こういうしかない)。
それまでの、元ヤンママって言う感じが一切しない。色っぽくて、甘えたこえで、そして、その時は丸っきり理解できなかったのですけど、
入っているからこその吐息を漏らすって感じ。今だったら、その声を聞いた途端にこっちがSモードに突入してしまうような。そんなMさん特有の、匂い立つような、そんな感じ。
でも、こっちは自分のS性を自覚すらしていない。丁寧な物言いに終始するものの、基本は好奇心丸出し。扱い方なんて、判るはずも無く。でも、彼女はどういうわけか、どんどんと色っぽい溜息というか、返事の後に、「ああ」って。
そんな遣り取りを小一時間も続けたでしょうか。しかし、結局は遣り取りからは何も聞き出すことも無く。後から考えたら、一体何を話したのかも定かでは無い。そんな時間でした。でも、女性の方から連絡先をくれると言い出したので、ありがたく頂いて置きました。
続きます