~小さな渓流のオンボロ小屋~
大学生っていいですね。講義が終われば自由に羽ばたける。自分のやりたい
ことができる特権者。そんな分けでキャンパス内でセミの声を聞きながら自
宅に帰ります。家に着くと清楚なお嬢様衣装を脱ぎ棄てミニとTシャツに着
替えます。さあ今から一時間半後には目的地である林道に私の姿が乱舞しま
す。
逸る気持ちを押さえて目的地を目指しますが平日だというのに車が多そうで
す。15分遅れで何度か遊んだ林道に車を進めます。ここは何か所も脇道が
あって私の遊び心をくすぐります。
林道の空きスペースに車を停めます。腕時計を見ると15時50分。夏場と
はいえ私のハッピータイムは制限されます。後部座席で手際よくマッパにな
ります。車のキーはしっかりと握りしめて助手席側の後部ドアから外に出ま
す。ドアをロックすると左後輪の内側にキーを置いて辺りを伺います。20
m程前の草木が揺れています。私を手招きしているようです。もう一人の私
が「ほら、おいで」って感じで。
安全を確認すると一気に駆けだします。「いや、素敵、いい、気持ちい
い」。素足が舗装面から土の感触に変化していきます。草木に覆われた畦道
に入るとチラッと後ろを振り返って進みます。素足がひんやりとした感触を
得て私に束の間の涼をもたらします。
目の前にボロボロの小屋があります。誰もいないと思って錆びついたトタン
のドアを開けます。中には何だかわからないけど工具みたいなものがありま
す。広さは車一台半ぐらいのスペースで小さな机といすが一つとヤカンなん
かがあります。トタンで覆われた壁の所々から光が差し込んでいます。
後ろを振り返ると高くて大きな木々の間からお日様が見え隠れします。私は
お日様に誘われるようにして駆けだしたのです。
森林地帯を30mも行くと小さな渓流にたどり着きます。まっすぐ進めば森
林地帯の奥地。私は左に進路をとって渓流を登って行きます。大きな岩の上
を四つん這いになったり二足歩行になったりとお転婆娘の本領発揮です。
しばらくすると小さな滝壺が現れました。早速水浴び開始です。広さは25
mプールの四分の一ぐらいで深さは私の腰ぐらいが平均で深いところは足が
簡単に浮いてしまいます。首まで浸かってみました。私の長い髪が「サー
ッ」と下流の方になびきます。水は冷たくてとっても気持ちいいです。天然
の小さなダムみたいです。私は下流の方の浅瀬に下流の方を向いてうつ伏せ
になって両手を前について身体を反らして開脚します。冷たい水が私のお尻
を乗り越えて腰から両サイドに流れて行きます。私のオマンコとお尻を絶妙
に愛撫してくれる水さん達。「あーぁ、気持ちいいー。いやあぁぁ」。私は
口を半開きにして首をゆっくり振ります。それに呼応するようにお尻をゆっ
くりと振ってみせます。大自然の中で遠く離れた所から素っ裸で来て水浴び
するのって最高です。服をすぐに身につけられないもどかしさにも酔いしれ
ます。
しばらくして天然の水浴びを済ませた私は清涼感たっぷりの身体で帰路に着
きます。帰りは未知なる世界を突き進むのと違ってつまらない感覚です。私
はシナリオにない何かを期待するからです。
小さな渓流からボロボロの小屋が見える所で両手を広げてターンします。高
い木々と素っ裸の私がダンスをしてるようです。小屋までさわやかな気分で
歩いて行くと小柄な初老の帽子をかぶった男性が目に入りました。「はあぁ
っ!」私はとっさに小屋の裏側に身を隠しました。絶対に見られたはずで
す。もう半ベソ状態です。「今の見られたよね。いやー、来ないでー。だめ
ー、だめー、だめー」。足音が近づいてきます。私は体を小刻みに震わせて
反対側に移動します。オマンコとオッパイを手で押さえて反対側に恐る恐る
移動したその時です。おじさんも反対側に来ていたのです。5mぐらいの距
離で遭遇しました。「あっ!きゃあっ!」と大きな声を出した私に対して、
おじさんも「おおっ!」と吃驚したようにして後ずさりされました。私は泣
きそうな顔でオマンコとオッパイを押さえてその場を振り切るようにして駆
けだしたのです。おじさんのすぐ側を通過すると両手の甲をお尻に当てて後
ろを振り向きます。おじさんは呆気にとられたような顔をしてその場に立ち
尽くしています。
林道の手前で立ち止まって車が来ないのを確認して白い軽トラを横目に車ま
で突進します。「お願い来ないで。今は駄目、今はいや」。私は必死で車を
目指します。
車のキーを手にすると助手席側の座席からなだれ込みます。そしてハンドル
を握り急発進します。「見られたー、見られたー、見られたー」。恥ずかし
さと悔しさが入り乱れた心理状態です。
前から車が一台来ました。私はとっさに座席にのめり込みます。何とかやり
過ごせたみたいです。車を停めると後部座席に素早く移動して服を着ます。
対向車が車高の高い車でなくて助かりました。あのおじさんに車のナンバー
とかは見られてないと思うから大丈夫なはずです。そもそもこんなところに
素っ裸の女がいるなんてこと事態があり得ないことで判断に困るんでしょう
ね。でも危機を脱したことが私にスリルの塊となって押し寄せてくるので
す。この甘い蜜のような味が忘れられなくて何度も同じことを繰り返すんで
す。まだ乾ききってない髪がそれを物語っています。