男子トイレは当時改装されたのか、板張りとかそんなのではなく、ちゃんとタイル貼りの床だったが、当然綺麗な訳もなく黒かびが生えていたりとあまり綺麗じゃない。
続いて女子トイレだ。
廃校舎とは言うものの女子トイレはさすがに躊躇うでしょ?
しかもユキもいるし。
ちょっと扉の前で立ち止まった訳だが後ろからユキに「さっさと入りなよ!」と体を密着させる様にググッと押されて入った。
少し柔らかい物が背中に当たった気がして慌てて入った。
やっぱり変わらず汚い…
結局何も無いままトイレもつまらぬ探検に終わった。
窓からコソコソと新校舎の壁に付いた大型時計を見るとまだ30分位しかたってない。
そこから視線を落とすと校舎の前には用務員さんがホースで校舎周りの花壇や鉢植えに水を撒いている。
「ヤベッ…用務員さんがいるよ」
俺の声にユキも窓を覗こうとした。
「バカ!!」
見つかるかもと慌ててユキのスカートを引っ張り座らせた。
脱げたりしないが少しスカートが下がり「引っ張らないでよ!」とユキは文句を言いつつスカートを直した。
「わたるってスケベだよね、スカート下がるじゃん」
文句を言うユキに俺は違うと否定した。
「バカじゃねぇの!?スカート下げようとしたんじゃなくて見つかるからだろ!!」
これはマジだったので否定した。
「階段とか教室で見てたじゃん」
「見てないよ!」
「見てた!!」
「見てない!!」
そんな応酬が何度かあった。
「ホラ、今見たじゃん」
視線が下に下がったのを見逃さずユキは笑って指摘した。
「見たよ!!見ました!!半端に見せんならちゃんと見せろよ!」
自棄になって逆ギレだった。
「良いよ、じゃわたるもズボン脱ぎなよ」
向こうは脱いでもブルマー、こっちはパンツで圧倒的に不利だ。
「俺はパンツになっちゃうよ!無理」
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