友達の友達はA(男性)としましょうか。
私はAの授業を見学し帰る前にトイレを利用しようとした。
家の中は二階も込みで行き来は自由だ。
私は二階のトイレを利用してみる気になった。
まだ、説明だけで確かめてはいなかったからだ。
そしたら、寝室だったとおぼしき部屋からベッドランプの灯りがもれていて、女性のオーナーが下着姿で鏡の前に座っていた。
幸い何かに気をとられていてこちらには気づかなかった。
私は摺り足で階段を下りた。
私は部屋を片付けるAのところに行くと、まだ、やることあるから先に帰ってと言われた。
お疲れ様…
私は暗い街灯の元、とぼとぼ歩きながら頭を整理した。
(つまりはAはオーナーの愛人か…)
オーナーの下着は実用的とはとてもいえない派手な下着だった。
二人はこれから皆が帰ったあの家で抱きあうのだろう。
なんだかすごく淫靡だ。
二三週間も通うとだいぶ事情もわかり慣れてきた。
熱心な生徒ではないにもかかわらず、皆がきちんと通ってくるのはうるさいことを言われないからだ。中には早く来ては思い思いに空き部屋で時間を潰したりしている。(少人数制で二回に分けて授業はある。生徒達は週二回だった)
近所のコンビニに買い出しに出掛けたりもする。
夜に自由に表に出られたりするから、塾の日を皆が嫌がってる様子もなかった。
教える方も含め、ただ時間が過ぎたらそれでいいって風潮に満ちていた。
もう1つわかったことは、Aがかなりの生徒を手篭めにしているということ。
七八割女子なのもそのためだったのかと邪推してしまう。
基本的には夜がメインだが、Aは土曜日や日曜日を利用しては個人レッスンなどもしてるようだった。
オーナーはこちらにいない時も多いらしく、被らないように上手に調整しているのだろう。
私はそれを前任者から聞いたのだが、聞けば聞くほど合点がいくことが多かった。
前任者には裏付けが取りたくて自分から訪ねた。
同じ大学でツテもあり困難ではなかったので。
「あんまり隠そうとやっきにはなってないでしょ?だからちょっと洞察力があればすぐに気づく。オーナーの後ろ楯があるからかなあ…」
「焼きもちとかやかないんですかね?」
「相手が子供じゃあね…wむしろ興奮してたりして…あのオーナーならそういう趣味もありそう、自自分も男子とかに性教育とかしてそうだし。」
確かにそれはいえる。
「無理矢理犯してるとかなら見過ごせないけど…意外とモーションかけてくるのは生徒の方からかもよ…ここだけの話、それらしい現場に遭遇もしたし…」
えっ?!私は詳しくと催促した。
「私が一番乗りかなと行ったら玄関に靴が二足あって、しばらく下の部屋で準備してたら、二階からAと生徒が降りてきた。あのuさんて子。知ってる?」
今、中一の子だ。
「ベラベラお喋りしながら来て私に挨拶してくるとこからして怪しかったから、こっそりトイレ行くふりして二階に行って、片っ端から部屋をチェックしたら、奥の畳の部屋でしてたのがわかった。だって凄いあの匂いが残ってたから。」
男性の体液だ。
「他の子でもそんなようなことは何度かあった。そこら辺は学校の先生とは違って本職じゃないから、どっちもその気になりやすいんじゃないかな…私はそう推察してたけど。」
「あの塾自体にそういう事が起きやすいムードもありますよね。他の塾だったらちょっとリアリティーがないんですけど」
「そうそう!まさにそれ!…Aからしたら相当にいい職場だよね」
この話をしてからは、そっちの観察の方に熱心になってしまいました。
Aは毎回来る度に誰かしらとそういう行為をしていたと思う。
少なくとも一回も一緒に帰った事はない。
同じ電車を使ってるのに。
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