「じゃあずっと仕事と彼女のことばかり?」
「気が抜けなかったから」
「少し肩の力抜いたらいいのに」
「ん…もう大丈夫かなぁ」
なんとなく彼女が小さく見え、つい肩を引き寄せて額をコツンとぶつけた。
「ガン!て痛いぞ」
「ほら、笑ったらますます美人なんだから自分も出した方が良いよ」
「もぅ(笑)」
僕は肘掛けにもたれ掛かり彼女を後ろ向きに抱っこしてやった。
「きゃっ、恥かしい」
「何年ぶり?」
「干支がひとまわりしたかも(笑)」
「緊張してるし」
「だって~でも大丈夫。なんかホッとする」
「頑張ってきた分、ちょっとリラックスしていけばいいさ」
「ありがと」
彼女の髪に頬を寄せて少し呼吸のリズムを合わせる。
「二人になってから一度も付き合いはなかったの?」
「うん、幼稚園のお迎えや夕飯には帰ってたし」
「じゃあずっと無しなんだ」
「ん?あ、やだぁ(笑)なんてことを」
「調子にのりました」
「もぅ(笑)でも…無い。うんゼロですね」
「はは、ごめん。じゃぁついでに…寂しいとかなかった?」
「えーっ(笑)うーん…と、いっか。時々はねぇ(笑)」
「良かった。ちゃんと女性が残ってる」
「うん、やっぱりギューッてきますよ」
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