十月になりあいりの誕生日前の休日、あいりを連れてプレゼントを買いに行った。
『ちょうど仕事でいないから悪いね』
『ううん、ありがと』
秋冬のお洒落着を、と彼女に選んだのはキャメルのブレザーに赤いタータンのミニ。単に自分の好むトラディショナルだが、あいりの可愛らしさに似合っている。
二つの袋を持ちケーキを買って一度僕の部屋に立ち寄り、真由美が料理を揃えるまで時間をつぶす。
『こんなにたくさん、いいのかなぁ?』
『いいんだよ。僕もお祝いしたかったし』
『へへ、ありがとう』
『あいりちゃんには清潔感のある子でいて欲しいし気に入ってくれたら』
『うん、可愛いけど大人っぽいし、お姉さんみたいで好き』
そう言って抱き付くと唇を重ねてくる。
『ね、あいりは大人?』
『うーん、ちょうど境目かな?』
『境目?』
『そ。子どもっぽい顔しながら大人っぽい色気が時々見えたりね』
『色っぽい?うふん♪』
『そこが子どもっぽい』
『ぶぅ~おっぱい大きいなったのに~』
『へ?いやまた』
『ほら!』
言うなり手を取って胸に引き寄せた。
『あ、コラ!』
『わかる?ふわふわでしょ』
『ブラでふわふわ』
『ちがうよぉっ!』
『わかったから、男子にこんなことしちゃ駄目だよ?』
『しな~い、みんなやらしいから隠すもん。でも本当にブラがちょうどなんだ』
確かにゆるいシャツを着ても胸元が突き出た感じはあり短パンから伸びた太腿も隙間が小さくなっている。
『太った?』
『ひっどぉい、女の子にぃ』
と泣き真似するのが可愛らしくギュッと抱き寄せた。
『意地悪』
『冗談だよ。コケた時よりグッと大人、きれいになったよ』
『ホント?やたっ♪大人、オトナ♪』
あいりははしゃぎながら体重をかけ僕を押し倒しのしかかる。
『ね、キスして?』
また甘えモードになったなと思いながら軽く唇に触れる。
『ちがう~もっと、ちゃんとして』
大きな目でジッと見つめるあいりは真剣だった。
身体を起こして向き合い唇を合わせる。下唇を軽く噛み上唇も舌先で刺激すると、何か呟くようにあいりの唇が開く。
熱い息が漏れ、唾液を飲み込む音がし僕の手をギュッと握り締めた。あいりの唇を塞ぐように密着させ舌を差し込むと、小さな舌が控え目に応えてくる。
息を止めたあいりの舌先が小さく動き自分から離れた。
『気持ちいい…』
ホッと溜め息をつきあいりが首に抱き付いて顔を埋める。その髪をそっと撫で抱き締めた。
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