『ちゃんと言わないとダメじゃない~』
小山田さんはギュッと指先に力を込めると、さらに先っちょから、ポタポタと白っぽい感じの液体が、小山田さんの太ももに滴り落ちました。
『ちゃんとした男の子になってたね』
小山田さんの手が、やっとオチンチンから離れました。
『あ、ティッシュあっちだ』
小山田さんが立ち上がり、ティッシュを取りに向かい、背を向けた瞬間、俺は素早く短パンを上げ、玄関へダッシュ。
『あ、コラ、待って』
俺はその声に振り向かず、靴は履かずに持って出ました。
俺は子供心に、とんでもないことをされた、ただそれだけでした。
もちろん親や友達にも言えません。
その後、俺は小山田さんの住むアパートには近寄らないようにしました。
一年くらいして、オナニーを覚えたあたりの中学一年。
性と言うものに興味を持った俺は、小山田さんならやらせてくれたりして、そう思うようになりました。
自ら遠ざけておいて、都合がいいバカな俺。
小山田さんが住むアパートに行きました。
二階の一番手前の部屋だったんですが、小山田という表札がありません。
ドア横にあった窓には、内側から白いカーテンがあったんですが、それもありません。
人が住んでる気配がないような気がしました。
『おいお前、そこで何してる』
下から太い声がして、下の住人が俺に声かけてました。
『あ、いえ何も』
『そこにいたおばちゃんなら引っ越したぜ?何ヶ月か前にな』
『そうですか』
俺は階段を降りて行きました。
『あのおばちゃんになんか用あったのか?』
『前にちょっとお菓子もらったりしたから、どうしたかなと思って』
そのおじさんは、苦々しい顔して言いました。
『夜な夜な男引っ張り込んでは、何してやがったか。下に住む俺は迷惑だったよ。いなくなってほっとしたよ』
俺はその場を立ち去ろうとしました。
『おいお前、あのおばちゃんのお菓子に釣られて、変なことされたとかじゃないのか?』
『いや、違いますよ』
『俺、見たんだよ。小学生くらいの男の子がよ、二階から猛ダッシュで降りてきてよ。靴も履かずにだよ。半ズボンが半分ずり下がったような格好で走っていったのよ。ありゃあのおばちゃんに何かされたなって、直感で思ったからさ』
『いや、僕は知らないです』
『そうか、ならいいんだ。ごめんな』
そんなことがありました。
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