今思えば温泉の大浴場とは違い、街の銭湯に毛の生えた程度の保養施設の様な場所で、大きなお風呂ではあり、大人数で入る事も無いため、私を含めキャーキャーと喜んで入りました。
全員体操服に着替えて宴会場で晩御飯を食べ終わってから、レクリエーションをして消灯を迎えます。
修学旅行と言えばのような愛の告白や、女子たちが集まり「誰が好き」などのアオハルには縁が無い私は、部屋割りがアオハル達という事もあり、全員が部屋を出てどこかに行ってしまい1人でした。
そんなキャッキャした中よりは1人の方が気楽なので逆に有り難いくらいでした。
消灯とはいえ、時代錯誤かと思えるほど早い時間帯に消灯を言い渡され、寝れる訳も無くテレビを付けて見ていると、廊下をバタバタと走る音が聞こえ先生の「コラー」という声が聞こえ即照明やテレビを消して布団に潜りこみました。
静まるとモゾモゾと起きてテレビを見ていたら、急にドアを開けて入ってくる男子にビックリすると、同部屋の女子を探していたようで、「どこかに行った」というと、その中の1人が好きな男子がいるらしく、「あいつの部屋じゃないか?」みたいな作戦会議的な事を部屋でするので、迷惑だなと思いながらもやんちゃな子なんで何も言えず黙ってやり過ごしました。
男子が出て行くと同時に「ヤベっ」みたいな声と共にドタドタ走る音が聞こえ、さっきの男子の1人が「シー」というポーズで部屋に入ってきて、布団の中に隠れました。
私のすぐ隣の布団なので変にドキドキしてしまいましたが、私の部屋のすぐ近くで先生たちが何か喋っている声が聞こえ、私も男子も動けずにいました。
声は聞こえませんが、近くにいるかもしれないと、案外ビビリな男子は部屋から出ようとせず2人きりで、初めて同世代の男子と2人きりで恋話をする羽目に。
「好きな子いるのかよ?」的なw
廊下から音がする度に布団に瞬時に潜りこむを繰り返す内に楽しくなり、二人でクスクス笑っていると、ドアを急に開けて「寝てるか?もう出て行くなー」と先生に言われ、慌て過ぎて同じ布団に入ってしまいました。
心臓が止まるかと思うくらいドキドキしてじっとしていると、ドアが閉まり廊下で先生たちの話し声が聞こえる間、私たちは顔を合わせる事が出来ずに、体が完全に触れ合う距離で、同じ布団に入っています。
その後、何か互いに意識してるのか男子が部屋を出る時「気を付けてね」と言うと「おうっ」みたいな、私のアオハルな話し。
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