この妄想を、より文学的な作品とするならば、どんな物語が作れるのか!?
物語1
幼い頃から御伽噺が好きだった女の子は、小学校に上がると、放課後に学校の図書館に寄るのが日課となっていた。また、中学に上がると、市の図書館に通うようになり、司書の女性とも顔見知りの仲となるほどだった。
そんな時、ふと手にしてしまったのが、ケッセルの「昼顔」だった。
セヴリーヌは、医師ピエールを心から愛しており、貞淑な妻であった。しかし、幼い頃の性的虐待が原因なのか、被虐的な妄想は頭から離れない。それは、森の中に引きずり込まれ、縛られ、鞭打たれるだけではなく、彼らに犯されてしまう・・・・そんな妄想だった。
そして、上流階級の御婦人が、昼の間だけ娼婦として働いている娼館があると噂を聞き、遂にその館を訪れてしまう。
どこの誰とも分からない男に金で買われ、女としての尊厳など無視され、ただただ獣のような男たちの性欲の吐け口として犯される!
強い罪悪感に襲われながらも、無慈悲に犯される被虐の世界の中で喜びに打ち震える。
夫を愛している純粋な気持ちと、夫を裏切り、虐げられ、犯されることを望んでしまうもう一人の自分・・・・。
彼女にとって、大人の世界であるセックスと言う行為が、愛の形だと信じていただけに、心と身体が乖離する世界があることに衝撃を受ける。
それだけではない。
真面目で清楚と見られている自分も、心のどこかにセヴリーヌ同様、愛のあるセックスでは満たされることがない淫欲を隠し持っているかもしれない!!・・・と思うようになってしまう。
そんな想いを抱きつつも、図書館に通っていたのだが、ある時、仲が良い司書の女性が、いかにも厭らしい中年男に身体を触られている現場を見てしまう。
彼女は声を押し殺したまま、その淫らで邪悪な手から逃れようとするが、この男が彼女の上司なのか、何らかの弱みがあるのか、抵抗は弱かった。
そして、ようやく男の魔の手から逃れた彼女は、顔を紅潮させたまま足早に女子トイレへと向かった。
彼女のことが心配になったので、ひっそりと後を追い、トイレに入ったけれど、どう声を掛けていいかも分からない。
すると、彼女が入ったと思しき個室から、押し殺すような、苦し気な呻き声が聞こえて来る。そればかりか、グチュグチュと卑猥な音まで・・・。
まさか!?あの女性が・・・・・・・・・・!?
この時、脳裏に浮かんだのは、あの『昼顔』のセヴリーヌのことだった。
司書の彼女とセヴリーヌが重なり、さらにそんな彼女たちに自分の顔が重なる。
そして、はっ!と我に返った時、顔ばかりか身体が熱く火照っていることに気付き、慌ててその場を離れ、二階の女子トイレへ駆け込む。
気持ちを落ちつける為、一度、放尿をしようとショーツを下した時、彼女は初めて自分の女の割れ目が濡れていることに気付いた。
『昼顔』とは・・・あくまでも文学の世界。レアな女性の心理なのだと思っていたけれど、あの司書の女性も、痴漢をされながら性的な興奮を感じていたことは間違いない。そして、自分も・・・・・
この日から、図書館で真面目に勉強をしたり、読書をしながらも、自分が、淫らで汚らわしい欲望を隠し持っていることを、誰かに見透かされ、犯されてしまうかもしれない!?と言う妄想から抜け出せなくなってしまった。
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