遅くなったけど、おめでとうございます。
現在、あの子の家です。
さっきあの子のお母さんからも、今晩こちらにお泊まりなさい、と言われました。
年末年始色々突発で忙しかったんだけど、自分としては仕事は頑張ったつもり。
独身だからって、他の人が現場対応当番なのを代わって受けたり、後輩の説明不足が原因で苦情案件になりかけた時に、代わりに頭を下げたり。
だって、そうした方があの子が好きな男のイメージに近づけるような気がしたから。
それでも、クリスマスに会ってから正月3日までずっとあの子に会えなくて、もちろん初詣とかもダメでした。
さすがに、あの子が何て思ってるかって気になって、どうしても土曜日には会いに行こうと思ってたら、昨日の夕方、総務課町から呼ばれて社長からって特命を受けました。
社長は土曜日午後に東京に出張するから、空港まで車で送るように。
帰りは日曜日の午後だが、それにも迎えに行くように。
車は社長の私用車。
これじゃあ、送って行ってから社長の家に戻ってたら、あの子に会う時間がほんの少しになってしまう。
社長は、俺とあの子との事を疑ってて、あの子に会わせないつもりなんだ、って子供っぽい事まで考えました。
車の中で後部座席で社長は無言。
それも恐かった。
ところが、空港に行く道の途中、海が見えるところにあの子の家があるんだけど、そこで社長が「そこ、右折。」って言ってくれた。
「その先、コンビニを左。」
「その信号を左に入って坂を上る。」
って、俺が夢を見ながらいつも通う道だから、もう分かる。
あの子の家の前に到着して、社長と一緒に上がらせてもらいました。
あの子は、白のブラウスに紺のスカート、紺のベストって、お嬢様ファッションしてたけど、社長が来るのは知ってたけど、俺が一緒に来ることは知らなかったみたい。
社長とお母さんの前だし、俺もあの子も挨拶しかしませんでした。
そうしたら社長が、和服のお母さんからお茶を頂くと直ぐ俺に、
「すまんが私を空港まで送ってくれ。
その後、こちらにでも泊まって、明日また空港に来てくれ。」
と言ってくれました。
それで、あの子とお母さんも乗せて、四人で空港へ。
社長を見送って、さっきあの子の家に戻ってます。
社長が俺の事を認めてくれた、なんて考えたら大変な間違いなんだと、自分では分かってるつもり。
あくまでも、気に掛けて可愛がってるあの子を喜ばせてやるためのお年玉?くらいだと思う。
台所で、お母さんと一緒に夕御飯の支度をしているあの子が、すごくはしゃいだ声してるのが聞こえます。
明日、社長の顔を真っ直ぐ見れるように間違いはしないつもりです。
※元投稿はこちら >>