仕事が終わって、約束通りガキの家に行った。
ガキはいつもの通り飛びついてきてくれた。
一緒に風呂に入って、仲良く布団の中だ。
良い香りのする裸体を俺にぴったりくっつけて可愛く甘えながら
ガキが恐ろしい事を言った。
「お兄ちゃん、舌を噛んだら死ぬの?」
なんだって?何故、そんなこと聞くんだ?
「一昨日、変な人に攫われかけたでしょ。
もし攫われて嫌らしい事されそうになったら、その前に死ななくちゃ。」
ちょっと待て。何故死ななくちゃいけないんだ?
「私、他に人から嫌らしい事されるの嫌だよ。
お兄ちゃんに会えなくなるんならいなくなる方が良いよ。」
だめだ。絶対にお前は死んではだめなんだよ。
お前はね、どんな事があっても、死んではいけないんだ。
攫われたら、俺が助けに行く。
変な事をされたって、それがなんだ。
お前の可愛さや清らかさが消えるもんか。
お前がいなくなったら、俺は相手の男を始末して俺もこの世にいなくなるぞ。
ガキが顔いっぱいに涙を流してる。
いいか、死ぬなよ。わかったな。
「うん、わかったよ・・。」
やっと、それだけ言うと俺の胸に顔を埋めてすすり泣きだした。
可愛い。可愛過ぎるよ。
古い表現だけど、ガキの涙は砂糖細工のようだ。
ガキの髪を撫でてやりながら、泣きやむのを待った。
やっと泣きやんだガキに聞いた。
去年、初めて俺からあんな酷い事されてよく耐えてたね。
あの時も死にたいくらい辛かったんだろ?
「ううん、そんな事なかったよ。」
何故だい?俺の事、本当の変態だと思っただろ。
「分からない。でも、お兄ちゃんの所にいたかったの。」
「最初に裸になった時から、私はお兄ちゃんの物にならなきゃいけない気がしたの。」
分からない。やはり分からない。
何故ガキが俺を選んだんだ?
でも良いや。
こうして今晩も、ガキの体温を感じながら寝れるんだから。
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