朝10時にガキの家に着いた。
玄関前で、ガキが待ってる。初めて会った時と同じ
ショーパンだ。寒くないのか?
母親に挨拶する間、ガキには2階に上がっているよ
う言ったら、素直に上がって行った。
母親の顔を改めてみると、驚くほどガキに似ている。
母親には俺の鬼畜を打ち明けねばならんだろう。
たとえ、すぐに警察に逮捕されても。それだけの事を
したんだから。
畳の両手をつこうとしたら、母親が先に言った。
「あの子も、私と同じで女の子です。
女の子は男の子を好きになるんもんですよ。」
それだけ言って、笑って俺に2階のガキの部屋に行く
ように勧めてくれた。
2階に上がったら、ガキがむしゃぶりついてきた。
この感触だ。この匂いだ。この声だ。俺も抱きしめた。
ぎゅっと。細い身体が折れるくらいに。
俺の顔を覗きこんで、怖々と聞く。
「何時帰るの?」
明日、明後日は休みだ。近くのホテルに泊まるさ。
ガキは大喜びだ。プレゼントもらった子供の顔だ。
「家に泊まって。ねえ、いいでしょ。」
「おかあさん、いいよね。」
母親も泊まってほしいと言う。
そうさせてもらおう。少しでも長くガキの近くにいたいから。
午後から、ガキを遊びに連れて行こうとした。
ガキは、遊びではなく買い物に付き合ってほしいと言う。
デパートのベンチで30分一人待たされた。
なんでも選べ。どんな可愛いものでも買ってやる。
ガキがあまり大きくない紙袋を下げてきた。
支払いはどうした?、
「あの7000円で買わせてもらったの。」
違うんだ。あれはお前の金だ。俺に払わせろ。もっと高いものを。
「あと一か所付き合って。」
いいぞ、何か所でも付き合ってやる。今度は俺が払うからな。
「うん、ありがとう。」本当に素直な子だ。
一緒に歩くと、心に嬉しさが湧いてくる
どんな女とデートしても嬉しい感触を知らない鬼畜の俺なのに。
次の店は「スーパーマーケット」?
買い物カーゴを押す俺の横でガキは本当に嬉しそうに、食料品を買っていく。
ジャガイモ、玉ねぎ、にんじん、にんにく、豚肉、ピーマン・・・・
「今日はカレーでいい?私、カレーは得意なの。」
これ以上の幸せはないような表情で聞いてくる。
「カレー好きだ。頼むよ。」しか言えないだろ。
ガキの家に戻ると、母親が出掛ける準備をしている。
「○○さんの家に泊まるから、戸締りはしっかりね」
○○さんは再婚予定の男性らしい。
ガキが今度は母親の首に抱きついた。
居間に寝転がって、台所で料理しているガキの後姿を
眺める。
曲名は分からないが鼻歌を歌ってる。心地よいな。
できたカレーを一緒に食べる。美味い。匂いも良い。
おかしい。俺はこんなに音や味に感心したことあったけ?
一緒に風呂に入る。ガキが裸で、笑いながら俺の全身を洗
ってくれる。
俺の部屋と同じなのに、なんでこんなに気持ちがいいんだ。
ガキは今、風呂の掃除をしている。
先に上がったら、タンスの上に仏壇があった。
父親らしい写真が置いている。
俺は子供の時みたいに素直に拝んだ。
ガキを可愛がります。本当です。大切にします。
狭いガキの部屋の床に、二つ並べて布団が敷いている。
布団の中でレスを打ってる。
背中を押してくれたみんな、ありがとう。
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