妻の邪魔をしないように私はその場に留まっていました。必要な時には遠慮なく呼ぶ妻ですから。
ただし、出ていく限りは状況をチャンと把握している必要があるため獲物と妻の会話に聞き耳を立て、また邪魔が入らないように周囲を見張るという大切な役割がありました。
「あら、お花の可愛いクリップね」妻が話掛けます。
「おそろいですごく可愛いけど双子なの?」には見えないけど首を振って否定したそうです。でも代わりに妹が自分は6歳で年長さん。姉は1年生だと答える声が聞こえました。
「こんな可愛いヘアクリップ、どこに売ってるのかなぁ〜、オバサンも欲しいんだけど」妻が話しかけると姉の方がようやく口を開きました。
「オバサンの子供って何年生?」と、
(おや?)生意気な事を尋ねるんだなと思っていたら妻が「3年生なのよ」適当な事を答えるのです。
「だったらさ、もう少しシックな方がいいんじゃない?、こっちにきて」
この「シック」には思わず笑ってしまいました。全く今時の7歳は使う言葉も生意気です。
妻の前に立って私のいる側に来たのです。
私の顔を二匹の獲物が一瞬見たので妻が補足。
「そのオジサンはオバサンのダンナだから心配しないで」と、
「こんにちわ」私が笑顔で挨拶をすると獲物が揃って「こんにちわ〜」頭を下げました。
「なんかお姉ちゃん達スッゴく可愛いんだけど双子なのかな」分かってて聞くと笑顔になって二匹で顔を見合わせました。
「ね?、二人ともチョー可愛いでしょ?テレビの子役なんかよりずっと可愛らしいわよね」妻がコレでもかとオダテるのです。
(かわいいけど、まあ並ってとこ)
「たまにね、いわれるよ」チビの方が調子にのって軽口を叩くと姉が妹の肩を押して制しました。
「それをね、オセジってゆーの」と。
妻が二匹の頭を両手で撫でながら「いいのよ、本当の事だから、だって可愛いもんねぇ」とチビに同意したので勝ち誇ったように鼻を上に向けた妹でした。
お姉ちゃんが商品棚を指さして「コレなんかカワイイんじゃない?、色もオトナっぽいし」とか本当に生意気な口を利くのです。
それは棚の下の方にあるので妻としゃがみ込む獲物。
私はチビの方にすかさず声をかけました。
「さっきそっちで見てたのはどれ?、オジサンに教えてくれない?」と、
「いーよ、こっち」そう答えて棚の裏側へと先に立って案内します。
コレで二匹は別々になり、妻と私は個別に獲物を頂く事になったのです。
そして…………
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