その日は決定的な現場を目撃した訳ではありませんでした。
正直なところは見るのが怖かったのかも知れません。
子供のやってることなのでパパママごっこの少しだけ進んだ程度を姉妹で……と、そう思いたかったんでしょうね。
リビングに降りてから2階に向かって二人に大きく声をかけました。
10秒ほど経過してからマイがドアをあけ、なぜパパが帰ってきたのかと聞くのです。
仕事の事情を簡単に説明して、その日はそれ以上は詮索していません。
ただ、ケーキを食べながら二人とも妙に口数が少なく、レイは時折お姉ちゃんと私の顔を盛んにチラ見するのです。
さすがにマイは9歳、妹のレイとは違い誤魔化し方も年上でしたね。落ち着いていて怪しい素振りなどは見せません。
それから二人に金曜の夜までは特別な様子は無かったと思います。
二人はいつもいっしょにお風呂に入るのです。
金曜の夜もそうでした。
私は二人にお風呂に入るように言うと二階の自分の部屋でパソコンを開いていましたが、喉が渇いたので飲み物を取りにキッチンへと下りたのです。
冷蔵庫から取り出した麦茶をグラスに注いでいるとお風呂の脱衣場の扉の向こうがいつもと違い妙に静かなのが気になりました。
いつも二人で騒がしくお風呂に入っているのにその日は静かだったからです。
何となく気になって脱衣場の引き戸を少しだけ開けると中を見ました。
ユニットバスは縦に長い磨りガラスの折戸です。
マイとレイの体が薄く透けて見え、二人の動きから二人のしている事がわかると、この時はさすがにこのまま続けさせていてはいけないと思ったのでした。
折戸を開けました。
するとそこにいた二人の姿は、予想していたとは言え、父親にとっては衝撃的な光景です。
バスタブの縁に腰掛けたレイは大きく股を広げていて、マイの肩に両手を乗せて体を支えていました。
.マイは妹の幼い性器を両手の指で開き…………
二人は私を見るとレイは急いで股を閉じ、マイは慌てて立ち上がりました。
二人とも言い訳もできずに無言で私の顔を見つめています。
明らかにマイは妹の性器を舐めて愛撫をしていたのです。
「マイ、何をしてるの?」
私が聞くと無言で俯きます。
「レイ、お姉ちゃんといつもこんな事してるの?」
私の問にレイが泣き始めました。
マイがようやく口を開きます。妹は自分の言われた通りにしているだけで悪くないのだと擁護しました。
なぜ妹にそんな事をするのかとマイに聞きましたが答えません。
同じ質問をマイに繰り返すとようやく小さな声で言った答えがこうでした。
「レイがかわいいから…」
マイが呟いたその言葉を聞いて私はそれ以上マイを責める言葉が思いつきませんでした。
少し言葉を探したあとマイの頭を撫でたのです。
「レイを気持ちよくしてあげてたんだ」
私が言うと真っ赤に紅潮させた顔でマイが頷きました。
レイの頭を撫でると聞きました。
「お姉ちゃんに舐めてもらうと気持ちいいの?」と、
涙で濡れた顔でレイも頷きます。
何故か不思議に笑いが出てしまいました。
笑い出した私の顔を二人が見つめます。
笑いながら私はこんな事を言ってしまったのです。
「パパにさ、マイとレイがしてるとこ見せてよ」
マイとレイが顔を見合わせ、そして不思議な物を見るような目でまた私を見ました。
私が微笑むのを見て、私が責めて居ないことに気づき安心したのか二人が顔を見合わせて微笑んだのです。
マイが妹に「いい?」と聞くとレイが私をチラッと見たあと「うん」と答え、頷いたのでした。
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