私は一人っ子で育ち、そう呼ばれることに慣れてなくて初めの頃は何だか擽ったく感じていました。
馴れ初めですか。差し支えのない程度にしか書けませんがそれでも良ければ。
イジメから数ヶ月も小学校を不登校の姪っ子でした。
姉から相談を受けて週末に勉強を教える事になり、何故か私にだけは心を開いてくれている姪っ子のために引き受ける事になった、と言うのが始まりです。
母子家庭の子で母親は土日も働いています。勉強と言っても私は教師の経験はなく、ただ教科書に沿って教えただけですが。それでも中学に進んだ時に算数などの基礎は絶対に必要になるので外せない学習だと思っていました。
あとはまあ、知らなくてもね。
5年生後半と言えば11歳、生理もあり下の毛も生え始めた立派な大人の体でした。
朝からいつものように学習を始めると姪っ子の様子が気になり、どうしたのかと訊ねますがナカナカ答えてくれません。
何度か宥めるように聞いてようやく話しはじめてくれましたが、その日は勉強にはなりませんでした。
何故お兄ちゃんは自分のために毎週末を潰してまで勉強を教えてくれるのかと聞くのです。
姪っ子が可愛くて好きだからと答えると自分は何もお返しができないのが悲しいと言うのです。
そんな事を気にしていたのかと笑う私に目を伏せたままポツリと姪っ子が言いました。
「わたし、お兄ちゃんならエッチされてもいいけどな」
衝撃的な言葉は一言一句、私の脳にその声と共に刻み込まれて今も忘れる事ができません。
もちろん断るべきでした。
でも、その言葉を云うために彼女がどんな想いだったのかを考えた時、11歳の薄いガラス細工のような心を傷つけることに躊躇いがあったのです。
私は結果的に姪っ子の提案を受け止めてしまった。
馴れ初めと言えばそれが始まりです。
姪っ子の肩に私が手を触れた時、ビクンと姪っ子が小さく体を震わせた時に止めるべきだったと思っています。
でも………………
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