冬休み、午前中は練習で忙しい後藤くんとは午後から夜までたくさんメールした。もらったCD聴いて後藤くんとメールしてるだけだったから、少し太ってきた感じがして腕立てとか腹筋を毎日頑張った。外に出るのは怖かったから走ったりするのはやめた。
毎日マツモトたちからもメールがきた。写真が送られてくることもあった。ムシすればそのうちメールしてこなくなるだろうとムシを貫いていたら冬休みが終わる頃にはいつのまにかメールはこなくなった。
初詣は後藤くんが誘ってくれたけど、誰かに会うのが怖くて断った。本当は逢いたかったけど、風邪ひいてるとウソをついた。結局後藤くんはサッカー部のみんなと一緒に行ったらしく、帰りにお守りと私の分のおみくじを届けにきてくれた。めっちゃ嬉しくて、物陰に隠れてキスしたいって後藤くんに言ったら「カゼうつされるからヤダ」と言われた。他のウソにすればよかったとむくれていたら、一瞬だけど優しくキスしてくれた。イジワルな顔がカッコよかった。
今年は後藤くんと幸せになりたいって言ったら、後藤くんも「おれも色々耐えられなくなりそうw」と言ってきた。久しぶりなエッチな含みのある笑顔を見て、私は急に恥ずかしくなった。それと同時に、前みたいに幸せなセックスがわたしはできるのかちょっと不安になった。根本くんと別れたことを伝えたら、求めてくるんだろうなと思った。後藤くんとはしたいけど、したときに自分がどうなるのか怖かった。
冬休みが明けて1週間、わたしは学校に行けなかった。前夜まではなんともないのに、朝起きる時間になると急にひどい腹痛に襲われて休む日を繰り返した。お母さんは優しく無理に行かせるようなことはしなかった。それが逆に申し訳なくて、8日目くらいにわたしは頑張ってお昼前からだけど学校に行った。だけど、教室に根本くんがいると思うと急に吐き気がしてそのまま保健室に向かった。後藤くんに言うと根本くんにバレそうだから学校に来た連絡はしなかった。4限目が終わりお昼休みになると保健室はにぎやかになった。先生に帰宅すると伝えてわたしは家に帰った。
帰る途中、後藤くんから「学校来たの?」ってメールが来た。保健室にサッカー部のマネージャーの子が来てわたしを見てたらしい。いま帰ってることを伝えたら、おれも早退するから家で待っててとメールが来た。
家に着いてしばらくして後藤くんから着いたとメールが来た。午後14時過ぎ、お母さんも仕事でいないし後藤くんを家にあげた。私の部屋に連れて行って、お茶とかお菓子を持ってくるねって伝えると、後藤くんはガっと腕を掴んで「根本と別れたってほんと?」と聞いてきた。予想もしてなかった一言に心臓がバクバクした。どこまで知られてるんだろうと不安で頭が真っ白になった。
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