俺が大学一年のとき、祖母が亡くなりました。
火葬にまさこの母が来てました。
その横に、スラッとした綺麗な美少女が立ってて、俺を見て微笑みました。
中学三年になっていたまさこでした。
俺とまさこはちょっとだけ場を離れ、話をしました。
「優しいおばあちゃんで、私大好きだったから、お母さんにお願いして学校休んで連れてきてもらった」
「わざわざありがとうね」
母親の再婚で変わった生活環境や近況を話したりしました。
あのことにも少しだけ触れました。
「あ~、ん~、あったね~」
ごまかすように笑ったまさこでした。
だからそれ以上、触れませんでした。
それから何年かして、たまたま見た地元情報誌のお祭りの記事で、まさこが準ミスの五人に選ばれてるのを知りました。
それを母親同士付き合いがある母に話しました。
「ま~ちゃんみたいな子が、お前のお嫁さんになってくれたら、私も鼻高いんだけどね」
その準ミスの処女を、わずか五年生という年齢のとき、強奪したのは俺と知ったらどうなるのか?
そして、母づてにまさこの結婚が決まったことを、またその何年が後に聞きました。
それからは母親同士の付き合いも薄れたようで、噂も聞くこともなくなりました。
多分、この市のどこかで、家族と幸せに暮らしてるんだろうな、そう思います。
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