フードコートで
りんちゃんの目線の先に
中学生くらいの男の子がひとりでいました。
りんちゃんは、私の傍に身を隠しました。
私に、『早くここを立ち去ろう』と言いました。
私は、りんちゃんに従いました。
トレーをダストボックスへ運ぶとき、
中学生くらいの男の子は、りんちゃんに
気付きました。
りんちゃんは、私の手を引き
急いでエスカレーターを降りました。
駐車場までかけ走り、車に乗り込んで、早く
車を出すように私を急かせました。
しばらくして、りんちゃんが
『あれ、お兄ちゃん…』とつぶやきました。
螺旋状の駐車場を降り切ったところで、
りんちゃんのお兄ちゃんが立っていました。
私の車に近寄り、バックシートにいるりんちゃんに近寄って来ました。
私は、りんちゃんの様子を見ましたが、
無言で、兄を無視していたので、
車をそのまま走らせました。
りんちゃんの母親からメールが来ました。
今日は、うちに来ないで欲しいと…
りんちゃんを送り届け、私は
自宅に帰りました。
何となく、嫌な予感がしたので
私はその夜、りんちゃんの母親の家に行きました。
居間の吐きだしサッシから、室内の明かりが
漏れていました。
カーテンの隙間から
りんちゃんのお兄ちゃんの姿が見えました。
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